2022.06.12 ON AIR
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
今回は中田英寿さんが、長崎県の離島・壱岐島でアスパラガスを生産する「このみ農園」の許斐民仁さんを
訪ねた模様をお送りしました。
壱岐島は長崎県の北に浮かぶ離島で、長崎空港から飛行機で30分ほど。
焼酎、壱岐牛、さまざまな海産物が有名なのですが、このみ農園で作られているのはアスパラガスです。
アスパラガスはハウスで作ることができるので台風のリスクが低く、最初に植えてから3年は収穫できないけれど
その後はシーズン中は毎日収穫できるという利点もあります。
さらにアスパラガスは成長が早く、1日で10センチから15センチも伸びて3月から10月までは毎日収穫できるんだそう。他の野菜と比べても驚きの成長力です。
このみ農園では、えぐみがない・やさしい味のアスパラガスを目指していて、それを実現するため堆肥のなかに
酵素をまぜている壱岐牛の完熟堆肥を使用しているそうです。
壱岐島にいる牛の堆肥を何とかできないかという問題が。アスパラガスは"畑の豚"と言われるくらい堆肥を使うので、このみ農園では その点も含めてアスパラガス作りが始まりました。
許斐さんは自家用に米も作っているのですが、その稲わらを壱岐牛の農家さんに渡してそれを牛が食べ、
その堆肥をもらっているという循環が。
農家さん同士で、それぞれが不要なものを交換して上手く成り立っています。そして、この土づくりがとても重要ということでした。
このみ農園のアスパラガスは、東京・銀座「ベージュ アラン・デュカス 東京」でも使われているほど絶品なのですが
総料理長の小島景シェフとの出会いはテレビ番組を見て、シェフの行く市場へアスパラを持って直接交渉したことだったと言います。
その他にも、本を見て気になったシェフに売り込むなど使ってもらうレストランを広げてきたんですね。
「ベージュ アラン・デュカス 東京」では、茹でたばっかりの温度があるうちにテーブルに持っていって熱いうちに食べていただくという使い方をしています。小島シェフ曰く、このみ農園のアスパラガスは ほのかなトウモロコシのような
甘さを感じる香りが魅力的とのお話でした。
▼ベージュ アラン・デュカス 東京
https://beige-tokyo.com
許斐さんは、最終目標として作る量を減らしてを減らして、もっと手をかけてあげて質のいいものを作りたいとおっしゃられていました。
飲食店にもっと卸したい、九州はアジアに近いので香港や上海などで使ってもらえないかという思いを持って、
毎日収穫をされています。
このみ農園の新鮮で美味しいアスパラガスは、農園から直接購入することもできます。
壱岐島から直送で届きますので、ぜひお試しください。
http://www.konominouen.com