2022.04.17 ON AIR
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
今回は中田英寿さんが、新潟県の中央部・三条市にある「諏訪田製作所」を訪ねた模様をお送りしました。
三条市は お隣の燕市とともに燕三条と呼ばれる地域で、金属加工が盛んな場所として知られています。
そんな三条市で、ニッパー型のつめ切りを中心に生産しているのが諏訪田製作所。
最初は大工さんが使う「くいきり」という道具を作っていたそうですが、建築方法の変化などもあって「くいきり」の需要が減少。それを受けて「つめ切り」の生産を始めました。
取材にお答えいただいたのは、諏訪田製作所の斉藤類さんです。
諏訪田製作所のつめ切りは、ニッパー型がメインです。
1ヶ月に8000本ほど製造されるそうで、作った分だけ売れていくというほど大人気なんだとか。
ニッパー型は刃の開きが大きく開くため、巻爪や厚い爪に対応可能です。
しっかり手全体で握るので力が入れやすく、切った後やすりかけが必要ないというほどの切れ味なんだそうです。
刃にカーブがついていて爪にそって切りやすくなっているそうですが、巻き爪や厚い爪の方は刃がストレートタイプが
おすすめということ。
ひとつのつめ切りを作るのに、材料から完成まで3ヶ月程かかります。
そのくらい職人さんの手が入っていて大体50から60工程、ものによっては100を越える工程がある商品も。
材料を高熱で熱し400トンもの重さでたたく「鍛造」や、
そのあと実際に使う部分を切り落とす、加工して組み立て。刃を研磨していく等様々な工程が詰まっています。
斉藤さんが「つめを切るのにこれだけ特化している会社ない」と話されるほどの諏訪田製作所。
サビに強い、硬さ、対摩耗性の高さなどの進化していく材料や、バネの耐久力の高さ…改善ポイントはまだたくさんあるといいます。
世界的に有名なブランドはたくさんある中、諏訪田の違いは”切れ味”。
使ってもらえれば体感として分かる、70年以上つめ切りを作っているからこそのノウハウがつまっています。
皆さんもぜひ、切ったあとの満足感・切り口・感触を確かめてみてはいかがでしょうか。
詳しくは、諏訪田製作所のサイトをチェックしてみてください。
▼諏訪田製作所
https://www.suwada.co.jp