TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2018.12.09

ゲストは、ピアニストの清塚信也さん。

ゲストは、ピアニストの清塚信也さん。
人間にとって心地の良い音とは? 人が音とコネクトする方法とは?
音とテクノロジーについても考えました。


清塚 信也 OFFICIAL SITE - Tristone Entertainment

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SONG LIST

  • 春よ来い
    清塚信也
  • J.S. Bach: English Suite No.3 In G Minor, BWV 808 - 1. Prélude
    清塚信也
  • 手紙
    ヨシ ホリカワ
  • Cyrano De Bergerac - Love Theme
    清塚信也
ピアニストの清塚信也さんにうかがった話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<言葉のような音>

街には「音」が溢れています。
人の声、車のエンジン、工事現場。
忘年会やクリスマスがあるからでしょうか。
12月はさらに、音量が増している感じがします。

心地の良い音、悪い音。
好きな音、嫌いな音。
優しい音、攻撃性のある音。
音は人間の気持ちを揺さぶります。

音単体として存在するというよりも、
人間がそれをどのように受け止めるかで存在の意味が変わるのが音。

音と人間の関係。
音のスペシャリストであるピアニストの清塚さんには、どのように映っているのでしょうか。

「耳触りの悪い音、逆に言えば美しい音が何かということになってくるんですが、
 これは本当に難しい問題です。面白い音、美しい音を追求していくと、
 線引きはどうやらあまりないんですよ。僕が思うには、人間、腑に落ちた音かどうかということが大事で。
 つまり、耳で聴いて心で感じているように見えるのですが、やはり脳で解釈してます。
 自分がいまこの音を聴くべきだったのか、必然性を考えているんです。無意識に」。

腑に落ちる音。
自然界には「鳴っているのに人間には聴こえていない音がある」と言われています。
そこにも腑に落ちる音は存在するのでしょうか。

「CDでは絶対に聴けない周波数である2万ヘルツレベルの、
 人間には捉えられないほどの高音の域があります。近年の研究で、
 それが人間の脳や身体に結構な影響を与えているということがわかってきています。
 聴こえないけれど鳴っている音が人間を左右するということは、
 音楽家にとってみればとても興味深い話です」。

音、そして人間との関わりの神秘。

「音楽の歴史はテクノロジーの歴史と密接に関わってきています。
 鉄が普及したからピアノができて、ショパンが生まれたというように。
 だから、アコースティックと電子音の違いを考えるよりも、いまだからできることを、
 音楽家として探すことが先決だと思っています」。

テクノロジーが音楽をリードし、音楽がテクノロジーをリードする。
この時代に、ショパンやバッハがいたら、どんな音を奏でるのでしょうか。

そして、これから清塚さんが奏でていきたい音はどのようなものなのでしょうか。

「言葉のような音、です。音は意味を断定しません。言葉は意味を断定し、意味を持っています。
 それを音楽、音というものはコンプレックスに思っているんです。
 逆に、言葉は音楽に、無い物ねだりで憧れている。広い意味を持てるんで、
 言葉のように断定しない方が。僕は、言葉のように意味を伝えられる、強い印象を伝えられる、
 何かの歯車になるような、部品のように役割を与えられた音を追求していきたい」。

音が人間とどのようにつながるか。

清塚さんは、言葉のように音と人間をつなげたいと考えています。

小川 和也
TOPPAN