TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2018.11.11

ゲストは、国立研究開発法人 情報通信研究機構 NICT フェローの隅田英一郎さん。

「テクノロジーで 言葉の壁は無くなる?」

国立研究開発法人 情報通信研究機構 NICT フェローの隅田英一郎さんを
ゲストにお迎えし、 翻訳の最新テクノロジーに注目!

STEP ONEのナビゲーター、サッシャさんもお迎えしました。


FUTURISM813 (@futurism813) インスタグラムは こちら

SONG LIST

  • It's Not Living (If It's Not With You)
    The 1975
  • Krafty (Japanese Version)
    New Order
  • The Word
    The Beatles
  • Heaven Let Me In
    Friendly Fires
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)フェローの
隅田英一郎さんにうかがった話を通じて見つけた、未来を創る鍵。

それは、
<1000時間の使い方>

1986年から音声翻訳の研究を続けている隅田さん。

訪日外国人が増える中、観光だけではなく、外国人就労者の自治体窓口業務や
災害現場、そして病院など、コミュニケーションがままならないと困ってしまう場も同時に増えています。

隅田さんの研究成果のひとつが、音声翻訳アプリ「ボイストラ」。
英語、中国語、フランス語、スペイン語など、31言語の文字翻訳に対応し、
そのうち18言語で音声入力、14言語で音声出力が可能な無料アプリです。

「Googleは英語、百度(バイドゥ)は中国語、
 『ボイストラ』の場合は日本語を中心に開発されています。
 世界には7000以上もの言語があり、それらを全部組み合わせると
 7000×7000通りになってしまうため、中心となる言語を決めています」。

あらゆる言語ペアで高レベルな機械翻訳を実現するのは困難なため、
特定の言語をキーとすることで、組み合わせの数を大幅に減らすことができるわけです。

さらに人工知能の原理で音声翻訳を開発するようになり、性能も大幅にアップ。
テクノロジーは言葉の壁を越えようとしています。

英語とドイツ語を駆使するサッシャさん(J-WAVE「STEP ONE」ナビゲーター)を
スペシャルゲストに迎え、その性能を確かめるべく、番組内でも音声翻訳実験!

「音声翻訳はどんどん進化していて、まだゴールが見えていない状態です。
 翻訳ソフトはAIのアプリケーションのひとつで、翻訳データとアルゴリズムの両輪です。
 アルゴリズムの研究は世界中で競争されており、毎月のように新しいアルゴリズムが世に出ています」。

機械翻訳の精度が高くなると、外国語の勉強も必要なくなるのでしょうか?

「日英の翻訳はものすごくレベルが上がってきていて、
 機械に任せた方がよいという状況になると思います。
 いまのレベルはTOEIC900点くらいに達しているでしょう。
 中学高校で、英語の勉強に1000時間ほどかけています。
 自分の人生の中の1000時間と考えると、いろいろできることがありますよね。
 機械ができることに1000時間かけるかどうか、考えるべきではないでしょうか。
 サッカーが好きな子であればサッカー、英語ではなく好きな言語を選んで勉強する。
 車や洗濯機を使うように、機械翻訳を使ってもらえればと」。

車を使うことで歩くよりも早く遠くへ移動でき、
洗濯機を使うことで手洗いよりも効率的に洗濯をできる。
それにより浮いた時間を他のことに活用するように、機械翻訳を使って欲しい。
隅田さんの思いはそこにあります。

技術の進歩のおかげで社会のありようが変わるタイミング。
単に楽をするということではなく、余剰時間を創出し、新しいことや好きなことに没頭する。

機械翻訳で1000時間も浮いたら、みなさんはそれをどのように使いますか!?

小川 和也
TOPPAN