TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2018.08.05

ゲストは、メディアアーティストの落合陽一さん。

”現代の魔法使い”と呼ばれる、
メディアアーティストの落合陽一さんをお迎えして、
『もしも、東京に魔法かけたなら』をテーマにお話伺いました。


ドクター落合陽一 (@ochyai) | Twitter

FUTURISM813 (@futurism813) インスタグラムは こちら

SONG LIST

  • Get Out
    Chvrches
  • 丸ノ内サディスティック
    宇多田ヒカル with 小袋成彬
  • Soulmate
    Justin Timberlake
  • Tokyo
    雨のパレード
メディアアーティストの落合陽一さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<部分と全体の融合>

落合さんが提唱する「デジタルネイチャー」。
“人、物、自然、計算機、データが接続され脱構築された新しい自然”と定義します。

「この世界は自然と人工物の二項対立。
 人工物が自然に影響を及ぼし、我々の身体も自然でそれに人工物が付与されている。
 互いに影響を与え合っているんです。
 植物以前の自然、植物以降の自然、計算機時代の自然の違いがあって」。

デジタルは自然と区別するものではなく、
空中を舞うデジタルの蝶々も自然の一部であるという考え方。

東京の中におけるデジタルネイチャー現象を、落合さんはどう捉えているのか。
「街が複雑化して、IT(例えばGoogleマップ)がないと目的地にたどり着けない場所ですよね。
 東京って。人類はいま自分がいる場所をデジタルでインデックス化しているわけで、
 デジタルネイチャーは街を複雑化するんですよ。それでも不便だと思ったことはないんですけどね」。

そんな東京を、落合さんはカメラのフィルターで切り取ることに熱を注いでいます。
「比喩ですけど、熊を撃って食べるようなことだと。
 鹿や熊が社会問題として発生し、それを解決することによって、
 狩猟採集的本能を呼びさますんです。写真を撮影するのもそう。農耕的に収穫を待つのではなく、
 その場の一瞬で何かをつくり出すことに魅力を感じるんです。
 もっと狩猟採集的に生きようと思い、写真の枚数が増えていて。
 東京が持っている近代美を定義して行った方が良いと考え、
 自分の美的感覚に合致したものをひたすら撮る。
 ポスト工業的なデジタルネイチャー美みたいなものを定義したいと」。

落合さんが最近気になる東京のスポットはスカイツリー。
「周りに高い建物がない中に、めちゃくちゃ高い建物が生えている。
 あの歪さが不思議で、なんかいいんです。時空の結節点として都市が存在するならば、
 東京タワーもスカイツリーも立っている。スカイツリーはとても異物。
 東京タワーは完全に馴染んでいる。でも、どちらも補完されている」。

落合陽一がもしも東京に魔法をかけたなら。

「東京は部分と全体のコアコンセプトが足りない。
 だから、部分と全体の融合がキーワードですね。六本木ヒルズの上から見ている景色と
 六本木の街中を歩いている景色が、全く融合していないから」。

部分と全体を融合させる魔法には、技術はさることながら、
都市論としての哲学が必要だと落合さんは考えます。

「合わさらない物を合わせようとしてきた、ちょっと大衆感のある
 ダサいカルチャーが極まった末によくわからない着地をした街。
 それが気持ちいいなとは思えるんですけどね」。

落合さんが東京に抱く違和感は、否定ではなく融合への渇望。

僕は、高層ビルから街を眺めていると、
「これはもしかしたら仮想現実かもしれない」と思えてしまう時があります。
街の部分と全体、そして自分が一体化していないような感覚。

小川 和也
TOPPAN