FUTURISM

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2018.01.07

ゲストは、ヴィジュアリストの手塚眞監督。

『ヒーローって、いったい何者?!』

ヴィジュアリストの手塚眞監督をお迎えして、
”ヒーロー像の変化”について、お話伺いました。

Neontetra

1月20日公開 映画『星くず兄弟の新たな伝説』 公式サイト


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SONG LIST

  • LAIKA
    藤原ヒロシ
  • NRGQ
    !!!
  • Kaputt
    Destroyer
  • We Have All the Time In the World
    My Bloody Valentine
ヴィジュアリストの手塚眞さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<ジャンルは自分>

手塚眞さんは手塚治虫さんのDNAを受け継ぎ、ヴィジュアリストとして映画やテレビなどの映像全般に関わるクリエイター。

ヴィジュアリストは大学生の時に自分でつけた肩書き。
映画やテレビ以外にもビデオやデジタルなどの映像メディアが増え始めた時代において、拡張性のある肩書きを選びました。
「日本の美徳はこの道一筋」でありがちですが、「手塚眞というジャンルがあれば良い」と考えてきたのだそう。

お父さんである手塚治虫さんが描いていたのは「当時のヒーロー像ではなく、実はいま的なヒーローでした」と振り返ります。
当時求められていたヒーロー像は完全無欠であったものの、手塚治虫さんは負の要素を抱えたヒーローを描いていました。思い悩んだり、弱さがあったり。
鉄腕アトムも、人間との関わり方に悩むヒーローでした。

「昔のヒーローのあり方は、物語としてはどこからかやってくるもの、メディアの上では与えられるもの。とても一方向的でした。いまの多くのヒーローは双方向の中に存在していますね」。
手塚さんは昔といまのヒーローの違いをそのように捉えています。

ソーシャルメディアの影響もあり双方向性が強まっているいま、スターもアイドルも近い存在となり、初音ミクのように受け手も一緒に作っていくスタイルが一般的に。

手塚さんが見据えるこれからのヒーロー、スター像は「決まったパターンではなくマルチな才能を持った人がスターになる。小説も書けて漫画も描ける、本人も漫画の中に出てきてしまう。たとえばそんな人ですね。未来のヒーローやスターはジャンルなどには縛られず、自分というジャンルがあればそれで良いと思うのです」。

肩書きで自分を説明するのではなく、名前だけで何かを語れる人になる。
自分という才能を育てて、自分というジャンルを開拓する。
そして自分自身がジャンルになる。
ヒーローも、そこから生まれるかもしれません。

ジャンルは自分。
肩書きに縛られずに自分を全うすることが、未来的な生き方。
手塚さんの未来のヒーロー像が、そう語りかけている気がします。

小川 和也