FUTURISM

ON AIR DATE
2017.07.02

ゲストは、音楽評論家の鹿野淳さんです。

『 VIVA LA ROCK』のプロデューサーを務める、
音楽評論家の鹿野淳さんに、
"音楽フェスの未来"についてお話伺います。

SONG LIST

  • ネイティブダンサー
    サカナクション
  • Meet Me Outside
    Benny Sings×cero
  • A.G.I.T.
    Suchmos
  • Hyperballad (live)
    Bjork
音楽評論家の鹿野淳さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<出会いはフェスから>

鹿野さんは、『ROCKIN’ON JAPAN』編集長などを経て、
2007年に音楽専門誌『MUSICA』を創刊。
2010年に東京初のロックフェス『ROCKS TOKYO』、
2014年にはさいたま初の大規模ロックフェス『VIVA LA ROCK』を立ち上げるなど、
音楽メディアとイベントを長年リードされてきました。

音楽ソフトのセールスは下火な一方、フェスの観客動員は右肩上がり。
フェス(フェスティバル、フェスタ)はそもそもがお祭り。
音楽をお祭りのように楽しむことを皆が求めている傾向のあらわれでしょう。

それと何しろ、フェスにはたくさんの出会いがあります。

新しい楽曲との出会い。
未知のアーティストとの出会い。
開催される地域との出会い。

音楽とファッションや食がコラボレーションする「コラボフェス」も、
新たな出会いの場。
音楽とファッションや食の掛け算により、
新たな発見が生み出されます。

さらには、
新しいテクノロジーとの出会いも増えて行くことでしょう。
非接触で情報をやり取りできるID認証技術「RFID」が組み込まれたリストバンドを身につけ、
飲食からグッズの購入まで会場内は全てキャッシュレスに。
鹿野さんが考えている、
実験的音楽にチャレンジできる音響設備や、
スマートフォンによるアーティストと観客の相互交流の仕組みなども、
フェスならではのテクノロジーとなるはずです。

そして、
「フェスは出会いが詰まった場所だからこそ、“違う”ということを楽しむことが大事」と言う鹿野さん。

音楽フェスは同じ音楽やノリを楽しむための集まりとなり、
共有と共鳴の一つの山ができた。
しかしその山の頂きはそれほど高くない。
音楽を届ける側も聴く側も、
世の中や自分が求めているものとは違っても、
それにも役割や意味があることを知り、
勇気を持って違うということを認めて楽しむ。
多様な価値観を分かち合う場としてのフェス。
そんな次の高い山をフェスで作ろうとしている鹿野さん。

音楽、文化、テクノロジー、価値観。
そこに集まる人と人。
たくさんのエッセンスが混在しているフェスこそ、
新しい出会いの好機。

出会いはフェスから。
フェスって、
出会いのお祭りみたいなものなのですよね、ホントに。

小川 和也