FUTURISM

ON AIR DATE
2017.05.14

ゲストは、元競泳選手、オリンピックメダリストの松田丈志さん。

スポーツの未来についてお話し伺いました。

SONG LIST

  • Want You Back
    HAIM
  • BUTTERFLY
    Mondo Grosso feat. Monday Michiru
  • Hope (Nightmares On Wax Remix)
    Jack Johnson
  • Songbird
    Oasis
  • Marchin On
    One Republic
松田丈志さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<応援される人になる>

松田さんは水泳選手として、アテネ・北京・ロンドン・リオデジャネイロの4大会でオリンピック日本代表となり、4つのメダルを獲得しました。
オリンピックは4年に1度、かなりの長期間に渡って世界の舞台で戦えるだけの調子を維持していたことになります。

松田さんは中学生の頃から練習ノートをつけ、自分の状態を客観的に見つめていました。
トレーニングメニュー、タイム、練習の感想、食事の内容、睡眠時間と、多面的な記録を習慣化。
ポイントは、調子が悪い時ほどしっかり分析すること。
そこで力を発揮するのが練習ノートです。松田さんは「記録を振り返ることで同じ失敗を防ぎ、好不調の原因を見極めることができた」と言います。

僕も肝に銘じているのは、「調子が悪い時こそ自分が試される」ということです。
どれだけ努力をしても、納得する結果は簡単に得られるものではありません。
人生は、常にうまく行くわけがなく、むしろ失敗の連続です。
だからこそ、調子がイマイチな時に自分自身を客観視し、適切な努力と工夫をすることが大切だと考えています。
くよくよする時間は、良い状態に自分を導くための具体的な思考と行動に振り替える。

松田さんも、不調を正面から受け止めて、好不調の波をコントロールすることを重要視しています。
その結果が、4大会のオリンピック出場、4つのメダル獲得につながったのです。

好不調をコントロールする術も一種の技術ですが、水泳の世界における技術革新は進み、それに伴い記録も更新を続けています。
競泳に最適な水着や、泳ぎのデータ分析。
テクノロジーが選手をリードする時代になりつつあります。
きっと、優秀なスイマーを育てる人工知能コーチも登場するでしょう。
人工知能コーチが効果的なトレーニングを組み立て、その日のコンディションを数値化して選手をサポートするように。

松田さんは、そのようなテクノロジーを歓迎する一方で、
「コーチの思い、関係者やファンの応援が心技体を育ててくれた」ことを強調します。
人間の心を動かすのはやはり人間の思い。
心の中から湧き出るモチベーションも、周囲の応援が源。
テクノロジーの活用も有効ですが、応援されることで自分の力を発揮できる。
それは最新テクノロジーに包まれた未来においても、きっと変わらないでしょう。

応援が自分の力になるからこそ、応援される人になる。
応援を大きな原動力にできることも、人間の特異的な能力です。
「応援される人になるためには、自分自身が徹底的に頑張ること」だと松田さんは言います。
さあ、まずは自分と向き合い、一緒に頑張りましょう。

小川 和也