2025.05.10 ONAIR

今回のテーマは「同調圧力」

参考図書はキャス・サンスティーンの
『同調圧力 デモクラシーの社会心理学』です。

『同調圧力』とは、集団に働く心理的な圧力。
少数意見を持つ者を、多数派と同様の考えや行動に強制するような
圧力のことをいいます。

身近な『同調圧力』の例でいうと…
仕事が終わっても、周囲の人が残業をしているので帰れない。
有給を取りたいけど、まわりの目が気になり、申請できない。
というような状況です。

『同調圧力』=絶対的に悪いものではなく、
メリットとデメリットがあるとも考えられています。

『同調圧力』のメリット。
モチベーションが向上する。
「メンバーのために頑張ろう」「みんなが頑張っているなら私も頑張ろう」
という心理が働き、モチベーションが上がるというようなことがあります。

『同調圧力』のデメリットを考えると、
メンバーが間違いを指摘できず、悪い文化・慣習が踏襲されてしまう。
少数派が意見を主張しづらくなり、多様性が生まれにくくなるというような
ことがあります。

そんな『同調圧力』に負けないためにはどうすれば良いのでしょうか?

例えば、人間関係を別で作っておくということ。
自分の中に判断基準を持つこと。
そして、自分の居場所を複数持つことで、
「ここで仲間はずれになっても大丈夫」という
マインドを持てるようにすることが大切かもしれません。

キーワード『同調圧力』についてもっと知りたい方は、
『同調圧力 デモクラシーの社会心理学』をぜひ読んでみてください。


■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」

2014年に、US ブルーノート、初の日本人アーティストとしてデビューした、
ジャズトランペット奏者、黒田卓也さんがご登場。
伊坂幸太郎 著『陽気なギャングが地球を回す』をご紹介いただきました。


■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」

スパークスUK時代1974年にリリースされた2枚のアルバムを中心とした
CDデラックス・セット
『SPARKS 1974 / KIMONO MY HOUSE & PROPAGANDA』を紹介。

ロン(キーボード)とラッセル(ヴォーカル)のメイル兄弟を中心に、
1970年代初期にL.A.で結成。
カルトな人気を誇るポップ・バンド、スパークス。

昨年リリースされた、この作品は、
スパークスが74年にUKアイランド時代にリリースした、
2枚のアルバムの50周年記念エディション、
さらにレアなライヴ・テイク、デモ・テイクを収録したボーナス・ディスクの、
計3枚組CDセット。

もちろん 全曲が最新リマスターが施されていて
スパークス・マニア必携の内容になっています。
そして彼らは6月に2年ぶりの来日公演も予定されています!


□今週の図書
キャス・サンスティーン『同調圧力 デモクラシーの社会心理学』
伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』

□オンエア曲
Right here / SWV
Something special / Quincy Jones
Watching the detectives / Elvis Costello
Busy woman / Sabrina Carpenter
EVERYDAY / 黒田卓也
Amateur Hour (Live) / Sparks
It isn’t perfect but it might be / Olivia Dean