
今回のテーマは「測定執着」
参考図書はジェリー・ミュラーの
『測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか』
現代は、透明化のもとに目標や実績が標準化された測定基準を通して、
数値化される 社会。
IT が発展し、データの取得や分析がより簡単になり、その傾向は加速しています。
適切に使用すれば、測定そのものは有益になりえます。
ただし、その測定結果(数値)が、報酬や懲罰に紐づけられ、
個人や組織は管理されるようになると不都合が生じることがあり、
評価される測定基準にだけ執着するようになります。
参考図書ではこれを『測定執着』と呼んでいます。
具体例をあげると…
外科医の評価指標を「手術の成功率」と設定した場合。
医師はリスクの低い手術しか受けなくなり、
難しい手術や重篤な患者の手術を断るようになってしまいます。
『測定執着』はいろいろな悪影響を及ぼすと言われています。
例えば、「測定されるものばかりに労力を割くことで、目標がずれる」ということ。
外科医の場合、「いかなる患者も救う」という医師の目標がずれてしまいます。
生産性に貢献しない活動に時間と労力を費やさねければならなくなると、
余計なコストがかかるようになります。
測定データをまとめる、報告書を作成する、といった時間や労力。
そのデータや報告書の内容を吟味するために、
新たな部署を作らねばならないこともあり、そこでも時間や労力がかかっています。
組織の機能を向上させるために測定をしたのに、
逆に機能を低下させてしまうことも…
ただ、測定することが常に悪影響を及ぼすわけではありません。
測定によって、実績を正当に評価することも可能です。
そのために測定する前に考えるべきことは、
どういう種類の情報を測定しようとしているのか? ということ。
しかし人間を測定する時、人間は測定されていることに反応して、
行動を変えることができます。
情報はどれぐらい有益なのか?
何が可能かの限界を認識する。
といったことが必要になります。
キーワード『測定執着』について、もっと深く知りたいという方は、
ジェリー・ミュラーさんの『測りすぎ』をぜひ読んでみてください。
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」
AI ART DIRECTORのKAHUAさんに、
ウィリアム・ウィロヤ/ヴィンソン・ブラウン 著『虹の戦士』
をご紹介いただきました。
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
Badfingerというバンドが1974年にレコーディング、
しかし法的な問題のため発売中止、 そしてお蔵入りしたアルバム
『ヘッド・ファースト』が新たにリリース、
『ヘッド・ファースト(50 th アニヴァーサリースペシャルエディション)』。
メンバーチェンジの後、 1974年にレコーディングされましたが、
金銭トラブルなどの法的問題が生じて、発売中止、 そしてお蔵入りに。
その後、メンバーが次々自殺するという悲劇のバンドとなってしまいます。
この音源は90年代にラフミックスの形で一度リリースされましたが、
それもすぐに廃盤。 しかし50年経った昨年、失われていたと考えられていた
マスターテープが発見されて 入念なミキシングとマスタリングが施されて
新たにリリースされました!
□今週の図書
ジェリー・ミュラー『測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか』
ウィリアム・ウィロヤ/ヴィンソン・ブラウン『虹の戦士』
□オンエア曲
Chocolate / The 1975
Overdose of joy / Eugene Record
Sweet seasons / Carol King
That’s so true / Gracie Abrams
HOPE / EMU
Lay Me Down / Badfinger
Hoppipolla / Sigur Ros