2025.01.18 ONAIR

今回のテーマは「限界費用ゼロ社会」

参考図書は、ジェレミー・リフキンの『限界費用ゼロ社会』です。
「限界費用」とは経済学の用語で、
「生産量を一単位だけ増やした場合に増加する 費用のこと。

「原価費用ゼロ」とは、コストがゼロ=無料。
技術進化により、多くのモノやサービスをタダで利用できる社会、
それが『限界費用ゼロ社会』と言われています。

『限界費用ゼロ社会』はすでに現れはじめています。
メールは郵便と比べると、コストは下がっていますし、
インターネット上では無料で情報を得て、情報を拡散することができます。

18世紀の産業革命以来、「強いビジネス」とは、
巨大な資金によって大きな工場を建て、大量生産したものを
巨額の広告費をかけて売りさばく、というものでした。
企業の巨大さゆえのアドバンテージ=「スケールメリットによる限界費用の低さ」が
もはや成立しなくなっています。

資本主義で、企業は新たな価値を生むか、
生産性を高めることで利潤をあげてきました。
生産性が高まればコストは下がります。
「限界費用ゼロ社会」は、資本主義の発展の先にあるものであり、
資本主義の終着点と考えられています。

『限界費用ゼロ社会』が来たら、私たちの生活はどう変わるのでしょうか?
リフキンは、大きく2つのことが起きると言っています。
1つは、所有から共有へ‥
⇒あらゆるものを共有し、必要な時にだけアクセスするようになります。

2つ目は、お金より「信頼」や「関係」が重要になります。
⇒お金があまり役に立たなくな李、
利潤を追求する企業の代わりに、協働型コモンズが力を持ちます。
協働型コモンズが、社会関係をベースにした共有経済を展開。
お金よりも関係や信頼が重要視される社会となると考えられます。

キーワード『限界費用ゼロ社会』について、もっと知りたい方は、
ジェレミー・リフキンさんの『限界費用ゼロ社会』をぜひ読んでみてください。


■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」

モデルで俳優の岡根拓哉さんに
遠藤 周作 著『愛情セミナー』をご紹介いただきました。


■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」

ザ・ローリング・ストーンズ の1982年のレアなライブ音源が収録された、
先月日本でのみリリースされたアナログレコード3枚組
『Still Life (Wembley Studium 1982)』を紹介。

この頃のローリング・ストーンズは80年代を迎えて最初のアルバム
『Tatto You』が大ヒット!
そこからのシングル「スタート・ミー・アップ」は 彼らの代表曲となって、
その後もライブでの定番ナンバーとして知られています。

このアルバムを引っ提げての世界ツアーのうち、
アメリカのツアー音源から選曲された『スティル・ライフ』もリリースされましたが
アナログ1枚という多少物足りないヴォリュームでした。

先月にリリースされたこの『Still Life (Wembley Studium 1982)』の
アナログ・レコードは、 2021年に発売された『Tatto You』
40周年記念拡張版マルチフォーマットに 収録されていたもので、
今回は日本でのみ、 ザ・ローリング・ストーンズ・オフィシャル・ショップ
「RS No.9 HARAJUKU」と特設サイトでしか
購入できないアイテムとなっています!
(すでに売り切れかも!?)


□今週の図書
ジェレミー・リフキン『限界費用ゼロ社会』
遠藤 周作『愛情セミナー』

□オンエア曲
Dancing in the dark / Bruce Springsteen
Thinking of you / Sister Sledge
Rocket Man / Elton John
Toxic till the end / Rose
I know You Know /Esperanza Spalding
Beast Of Burden / The Rolling Stones
A bar song / Shaboozey