
今回のテーマは「ロゴスとピュシス」
参考図書は、坂本龍一さん・福岡伸一さんの『音楽と生命』。
「ロゴス」とは、言葉、論理、アルゴリズム・・・といったもの。
「ピュシス」は、自然や生命全体で、ロゴスの対立概念になります。
地球上の生命の中で、人間だけがロゴスを生み出すことができ、
それによって文明や文化を作り出すことができました。
「ロゴス」はあくまで、ピュシス=自然を部分的に切り取ったものに過ぎません。
しかし近代社会になると、人間はロゴスの力を過信して、
この世界のすべてをロゴスで解き明かし、
制御したいと考えるようになってきたと言われています。
現代人は「ロゴス」の呪縛に捕らわれていると考えられます。
なぜ、人間は「ロゴス」を欲するのでしょうか?
それは人間の脳が、秩序を求め、秩序が快感だからと考えれてます。
参考図書に登場する例えとして・・・
夜空の星々は秩序なくそこにあります。(ピュシス=自然)
人間は、目ぼしい星に注目し、星座を検出します。(ロゴス)
無秩序に光る星空の中に、星座を見つけたら、そこには快感があります。
星座の星は平面に並んでいるわけではなく、お互いに何光年も離れています。
そのためいくら星座を見ても、星のことも宇宙のこともわかりません。
ロゴスによって固定化された方法で世界をわかろうとするのは、
星座を見て、宇宙のことをわかろうとするのと同じなのです。
心は体につながっています。
「ロゴス」と「ピュシス」どちらが大事、どちらかを選べということではなく、
「ロゴス」と「ピュシス」の間を言ったり来たりするのが、人間なのです。
坂本龍一さんの場合、楽譜は、まさに「ロゴス」。
長年、楽譜に基づく音楽を作ってこられました。
しかし、近年、「ピシュス」としての音楽について考えるようになったそうです。
自然音や、楽器以前のモノを叩いたりこすったりする音を集めて、
それにミュージックの要素を足しました。
そのためライブでは再現できないアルバムが完成されています。
そんなロゴスとピュシスの関係について考えていきました。
キーワード『ロゴスとピシュス』についてもっと知りたい方は、
参考図書、坂本龍一さん・福岡伸一さんの『音楽と生命』を
ぜひ読んでみてください。
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「BOOK SHARING」
サウンドプロデューサーのNumaさんに、
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□今週の図書
坂本龍一・福岡伸一『音楽と生命』
芥見下々『呪術廻戦』
□オンエア曲
Get lucky / Daft Punk feat.Farrell Williams&Nile Rogers
Where is the love / Roberta Flack Donny Hathaway
Daniel / Elton john
SNAP / Rosa Linn
ティーンエイジブルー / Eve
Song For My Life / Smoky Medicine
ceiling / Lizzy McAlppne