2024.01.27 ONAIR

今回のテーマは「決定論」

参考図書は妹尾武治さんの
『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』です。

「決定論」とは、あらゆる出来事はすべてあらかじめ決められているという考え方。
「決定論」によれば、我々の行動や行為もすべてあらかじめ決められています。
普通は誰しも、自分の行動は自分の意志(自由意志)で決めていると思いますが…。

好きなタイミングで手を挙げるとします。
それは、自分の意志で手を挙げたと思うでしょう。
しかし、右手を挙げるという意志を持つためには、
その意志を持つための意志を持たなければいけません。
そしてその意志を持つためには、その意志を持つ意志を持たねばならない・・・と、
意志を持つ主体が無限に後退していく、意志を持つ主体が消えてしまうそうなのです。

これに関しては、「リベットの実験」という自由意志に関する実験があります。
自分の意志で動こう!と思ったタイミングと実際の動き、
そして脳波の変化を調べる実験。
それによると、動く0.55秒前に脳波(準備電位)の変化が起きていて、
脳が指令を送ってから、体が動いているそうです。
では、体を動かそうと思ったのはいつなのか?
それは、実際に動く0.2秒前でした。
そこで、脳波の方が意志より0.35秒先んじていることがわかりました。
つまり、まず脳が無意識に動き出し、その後で意志が形成され、
最後に体が動くというのが正しい順序だったそうなのです。

我々は自主的に生きているのではなく、周囲の環境によって「生かされている」
という考え方もできます。

そんな「決定論」を理解していて、良いことはあるのでしょうか?
「決定論」は、ある種の悟りのようなものになると考えられます。
物事がうまくいかなかった時、
少し前向きに受け入れていくことができるかもしれません。

『決定論』についてもっと知りたい方は、
参考図書の『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』を
ぜひ読んでみて下さい。


■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」

シンガーソングライターでDJのHaruyさんに、
トーマス・トウェイツ著『人間をお休みしてヤギになってみた結果』を
ご紹介いただきました。


■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」

1960年代後半にデビュー、70年代にかけて一世を風靡した
ブリティッシュハードロック・バンド!レッド・ツェッペリンです。

彼らの現役時代には1968年から80年にかけて8枚の
オリジナル・スタジオ・アルバムをリリース。
そのどれもが世界中でベストセラーを記録。
しかしシングルは数枚しかリリースされず、
アルバム・アーティストとして認識されていました。

しかし彼らの3枚目のアルバム『レッド・ツェッペリン III』のナンバー
「イミグラント・ソング(移民の歌)」は、アメリカや日本ではシングルカットの
要望が高く、リリースが実現しました。
そしてその B 面に収録されていたのが、
「ヘイ・ヘイ・ホワット・キャン・アイ・ドゥ」という曲で、アルバムには未収録です。

しかしかつて編集アルバム『コーダ』の
コンプリート・レコーディング・エディションにのみ、
ボーナストラックとしていちどだけ収録されましたが、そちらも現在は入手困難...

そんなレア音源をお届けしました。

□今週の図書
妹尾武治『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』
トーマス・トウェイツ『人間をお休みしてヤギになってみた結果』


□オンエア曲
I love you always forever / Donna Lewis
Waltz for Koop / Koop
Make it with you / Bread
Easy on me / Honne
Fancy you / Haruy
Hey Hey What Can I Do / Led Zeppelin
American Town / Ed Sheeran