
今回のテーマは「決定論」
参考図書は妹尾武治さんの
『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』です。
「決定論」とは、あらゆる出来事はすべてあらかじめ決められているという考え方。
「決定論」によれば、我々の行動や行為もすべてあらかじめ決められています。
普通は誰しも、自分の行動は自分の意志(自由意志)で決めていると思いますが…。
好きなタイミングで手を挙げるとします。
それは、自分の意志で手を挙げたと思うでしょう。
しかし、右手を挙げるという意志を持つためには、
その意志を持つための意志を持たなければいけません。
そしてその意志を持つためには、その意志を持つ意志を持たねばならない・・・と、
意志を持つ主体が無限に後退していく、意志を持つ主体が消えてしまうそうなのです。
これに関しては、「リベットの実験」という自由意志に関する実験があります。
自分の意志で動こう!と思ったタイミングと実際の動き、
そして脳波の変化を調べる実験。
それによると、動く0.55秒前に脳波(準備電位)の変化が起きていて、
脳が指令を送ってから、体が動いているそうです。
では、体を動かそうと思ったのはいつなのか?
それは、実際に動く0.2秒前でした。
そこで、脳波の方が意志より0.35秒先んじていることがわかりました。
つまり、まず脳が無意識に動き出し、その後で意志が形成され、
最後に体が動くというのが正しい順序だったそうなのです。
我々は自主的に生きているのではなく、周囲の環境によって「生かされている」
という考え方もできます。
そんな「決定論」を理解していて、良いことはあるのでしょうか?
「決定論」は、ある種の悟りのようなものになると考えられます。
物事がうまくいかなかった時、
少し前向きに受け入れていくことができるかもしれません。
『決定論』についてもっと知りたい方は、
参考図書の『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』を
ぜひ読んでみて下さい。
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」
シンガーソングライターでDJのHaruyさんに、
トーマス・トウェイツ著『人間をお休みしてヤギになってみた結果』を
ご紹介いただきました。
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
1960年代後半にデビュー、70年代にかけて一世を風靡した
ブリティッシュハードロック・バンド!レッド・ツェッペリンです。
彼らの現役時代には1968年から80年にかけて8枚の
オリジナル・スタジオ・アルバムをリリース。
そのどれもが世界中でベストセラーを記録。
しかしシングルは数枚しかリリースされず、
アルバム・アーティストとして認識されていました。
しかし彼らの3枚目のアルバム『レッド・ツェッペリン III』のナンバー
「イミグラント・ソング(移民の歌)」は、アメリカや日本ではシングルカットの
要望が高く、リリースが実現しました。
そしてその B 面に収録されていたのが、
「ヘイ・ヘイ・ホワット・キャン・アイ・ドゥ」という曲で、アルバムには未収録です。
しかしかつて編集アルバム『コーダ』の
コンプリート・レコーディング・エディションにのみ、
ボーナストラックとしていちどだけ収録されましたが、そちらも現在は入手困難...
そんなレア音源をお届けしました。
□今週の図書
妹尾武治『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』
トーマス・トウェイツ『人間をお休みしてヤギになってみた結果』
□オンエア曲
I love you always forever / Donna Lewis
Waltz for Koop / Koop
Make it with you / Bread
Easy on me / Honne
Fancy you / Haruy
Hey Hey What Can I Do / Led Zeppelin
American Town / Ed Sheeran