2024.01.13 ONAIR

今回のテーマは「ギバー」

英語で与えるという意味「give」に「er」をつけて「ギバー」

参考図書は、アダム・グラントの『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』です。

アダム・グラントによれば、 成功するためには、人とどのように
「ギブ&テイク」するかに大きく左右されます。
私たちが働く社会では人々が密接に結びつき、
人間関係と個人の評判が重要となっているからです。

本の中では、人間は以下の3つのタイプに分けられると言われています。
1→テイカー/他人に与えるより、常に自分が多く受け取ろうとする人。
2→ギバー/他人に惜しみなく与えられる人。
3→マッチャー/与えることと、受け取ることのバランスを考えて行動する人。

多くの人が、これらの一つに固定されているわけではなく、
その時の役割や関係性によって使い分けることが大半だと考えられます。
しかし、ビジネスの場では、たいてい3つのタイプのうちのどれか1つになって
人と関わっているそうなのです。

では、3つのタイプのうち成功するのはどのタイプなのでしょうか？
短期的に成功するのは「テイカー」ですが、
アダム・グランドの調査によれば、長期的な視点で成功するのは「ギバー」だそうです。
「ギバーではあることは100メートル走では役に立たないが、
　マラソンでは大いに役立つ」と述べられています。

ではなぜ「ギバー」が成功するのでしょうか?
現代のビジネスの多くはチームで動いていることが大きいです。
自分の利益よりもグループ全体の利益を考えて行動し、
価値を交換するのではなく、全体の価値を増やそうとします。
全体のパイ(総額)が大きくなれば、チームが共有する成功も大きくなり、
自ずとギバーが与えられる成功も大きくなるということだと考えられます。

見返りなく与えられた人は、同じように他の誰かにその恩を送るようになり、
それによりチーム内の良好な繋がりが生まれます。

「ギバー」であると、チーム内での信頼が高まり、
それによりちょっと大胆で挑戦的なアイデアを出しても、
まわりに特別に認められる、ということが、研究でわかっている事実だそうです。

「ギバー」であることは成功に繋がるが、注意点が2つあります。
まずは、自分を犠牲にしてまで他人に尽くす必要はないということ。
そして、成功するとしても結果がいつでるかはわからないということです。
非常に長い時間軸をおいて、ギブはかえってくるものなので、
長い目で考えることが大事です。

長い目で、未来の人たちへギブする感覚を持ち、
未来に負債を残す考え方にならないようにしなければなりません。

「ギバー」について詳しく知りたいという方は、
参考図書のアダム・グラント著『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』を
ぜひ読んでみてください。


■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」

フリースタイル・バスケットボーラーの ZiNEZさんに、
週刊プレイボーイ編集部の『プレイボーイの人生相談 1966-2006』を
ご紹介いただきました。


■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」

1960年代後半に活動開始、UK プログレッシヴ・ロックの中でも、
影響力のあるバンド、 キング・クリムゾン。
彼らの代表作『太陽と戦慄(Larks' Tangues In Aspic)』が
50周年記念エディションとして、 昨年11月にリリースされました。

今回はそのアルバムからタイトル曲の「太陽と戦慄パート II」をお届けしました。

このアルバム『太陽と戦慄』は1973年にリリース、
イエスにいたビル・ブラッフォードをドラムスに、
ヴォーカルとベースはのちにエイジアを結成するジョン・ウェットンを
メンバーに加えて、 ロバート・フリップを含む、この3人を核にして制作された、
彼らの代表作です。

今回は最新リマスターされ、さまざまなリミックスを施されたトラックを含む CD+Blu-Ray4枚組セットでのリリースです。


□今週の図書
アダム・グラント『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』
週刊プレイボーイ編集部『プレイボーイの人生相談 1966-2006』

□オンエア曲
Regret / New Order
Feel like Makin love / Roberta Flack
Again and Again / Bird and the Bee
Bleed / The Kid Laroi
THAT’S MY ZONE /CONDENSE
Larks' Tangues In Aspic, Part Two (2023 Remix) / King Crimson
Venus feat.Asgeir / BRIET