
今回のテーマは「生成 AI」
参考図書は『Chat GPTは神か悪魔か』。
メディアアーティストの落合陽一さん、経済学者の野口悠紀雄さん、井上智洋さん、
インタラクションデザインデザイナーの深澤貴之さん、精神科医の和田秀樹さん、
生物学者の池田清彦さん、そして館長の山口周が、それぞれの専門分野から、
生成 AI について考察したオムニバスです。
「生成AI」とは、さまざまなコンテンツを生成できるAIのこと。
従来のAIが決められた行為の自動化が目的であるのに対し、
「生成AI」はデータのパターンなどを学習し、新しいコンテンツを生成することを
目的としています。
「Chat GPT」は言語生成AI、「Midjourney」などは画像生成AIと言われています。
なんと山口館長は、目次の構成をAI考えてもらうことがあるとか!
そんな便利なAIですが、
「ChatGPT」の登場以降、よく話題になるのが「さまざまな職業はなくなるのか」ということです。
実は、そんな簡単に職業はなくならないと言われています。
ただし、「優秀さ」の定義は変わると考えられます。
弁護士は、 「膨大な判例の中から裁判の争点となりそうな部分を抽出する」
「経営上のあるアクションに関して、法律的に適法か違法かを判断する」
こういう仕事はAIの方が圧倒的に得意です。
というと、弁護士の仕事が AI に奪われると考えてしまいますが、
実は、優秀な弁護士の定義が変わるだけなのです。
例えば、新しい事業が適法か違法かの判断はAIにはできますが、
適法だとしても、それを実際にやるかどうかの判断はAIにはできません。
クライアントの意思決定のプロセスに伴走して、適切かつ臨機応変なアドバイスをすることは
AIにはまだまだ出来ないといわれています。
仕事がなくなるか無くならないかという単純な話ではないと考えられる「生成AI」。
もっと知りたいという方は、『Chat GPT は神か悪魔か』を読んでみてください。
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」
シンガー・ソングライターで、詩人の柴田聡子さんに、
蜂屋邦夫 翻訳の『老子』をご紹介いただきました。
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
ボブ・ディランが今から45年前、1978年に初来日した彼の日本武道館でのライブ音源を
収録した『コンプリート武道館』から、代表曲の「ライク・ア・ローリング・ストーン」をお送りしました。
今月リリースされた、ボックスセットは CD4枚組/LP8枚組ですが、
元々は当時2枚組アナログ盤として『ライブ・アット・武道館』のタイトルでリリースされたもの。
日本のスタッフによる録音でしたが本国アメリカでもリリースされて大ヒット、
海外に「日本武道館」の名前を有名にしました!
今回は、なんと45年の間、ソニーの静岡工場で 24チャンネルの
オリジナル・マスター・テープが保存されているのを発見!
ディラン側と交渉のうえ、許可された、日本独自・主導で企画されたものです。
1978年2月28日、3月1日の2日間、約270分、 日発表36テイクを含む
58トラックを収録!という素晴らしい録音盤。
□今週の図書
『Chat GPTは神か悪魔か』
『老子』(翻訳:蜂屋邦夫)
□オンエア曲
Loneliness / Ginger Root
Meant for you / Debra Laws
How sweet is to be loved by you / James Taylor
Home / Hollow Coves
白い椅子 / 柴田聡子
Like A Rolling Stone / Bob Dylan
Hundred Miles / Helgi Jonsson