2022.11.26 ONAIR

今回のテーマは「リセット」

クラウス・シュワブ、ティエリ・マルレの
『グレート・リセット~ダボス会議で語られるアフターコロナの世界』を参考図書に考えました。

新型コロナのパンデミックの影響で、あらゆる分野で変化=リセットが必要となっている
ことを提案している本です。

2人がリセットしたことを思い返してみると、
家の中にアート置いた、家に花を飾るなどがあがりました。
かたち的には大きく変わってないと言いながらも、
心の中では大きな変化が生まれたかもしれないと館長。
どういう生活が良い生活なのか、豊かなのかという考え方を変えた人がたくさんいる感覚があるようです。

世の中的の良い状態、活躍する人のライフスタイルはこういうものである、
というのがなんとなく提示されていて、多くの人ががそれを追いかけている感じがあります。
今はそれが一旦止められて、改めて自分の心地よさを知ることが広まっているのかもしれません。
自分ひとりだけ何かを変えるということは、なかなか勇気がいることです。
みんなが立ち止まざるをえない状況になった時、自分のことを知りやすくなったのでしょう。

新型コロナのパンデミックは今までにあった社会的基盤の問題点を浮き彫りにしました。
例えば、『不平等』という問題です。
社会階層によってリスクの大きさに驚くほどの差があることが明らかになっています。
テレワークができる仕事とテレワークをすることのできない仕事の リスクの差、
生活に不可欠で本質的な価値のある仕事に対し、それに見合う報酬が支払われていない問題など・・・
例えば、看護師、介護施設職員、清掃業者、配達感染者を看病し、
経済を動かし続けてくれた人々が賃金の低い職種で あったという事実も見られました。

差が出てくる問題は社会が責任を持って助けるべきであることです。

労働市場という現実があると、人数の調整機能が働くため、
それがうまく機能していない機関、職種が多いことがよりわかってきたように思われます。

そんな中、「リセット」するということは、なかなか簡単にはいきません。

リモートが増えた良さを感じている人は多いのではないでしょうか?
こんな大きなきっかけがないとわからなかったかもしれません。
館長は人生で大事な選択肢を持っているようで、
それは「どこにいるか」・「何をするか」・「誰といるか」ということです。

特に、「どこにいるか」はすごく大事な選択肢で、
今は自分が生活する、働く環境が選びやすくなっています。

今まで、会社が住む場所を決めてしまっている状態でしたが、
会社によってはどこに住んでも良いというところもあります。

働き方の自由度を高めている会社はあり、
そういうところに移るということも一つの選択肢にあります。

価値観も含め「リセット」が求められている今、
もっと「リセット」について考えてみたいという方は、
クラウス・シュワブ、ティエリ・マルレの
『グレート・リセット~ダボス会議で語られるアフターコロナの世界』を読んでみてください。


■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる 「BOOK SHARING」

4人組バンド yonawoのギター・斉藤雄哉さんに
星野源さんの著書『そして生活はつづく』をご紹介いただきました。


■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」

今回は、1934年に初演されたミュージカル『エニシング・ゴーズ』の主題歌で、
コール・ポーターが作曲した「エニシング・ゴーズ」 です。

アメリカのコンポーザーの中でも、この曲をはじめ「ナイト・アンド・デイ」「ラヴ・フォー・セール」など、
多くの名曲やスタンダードナンバーを産んだ、20世紀を代表的する作詞・作曲家、 コール・ポーター。

この曲は、彼が40代になってからの作品で1934年初演のミュージカルのために
書き下ろしたもので、その主人公リノが歌っていました。
その後も映画化されたり、日本も含めて何度もミュージカル化されていて、
多くのミュージシャンにも取り上げられスタンダード化されました。

このコール・ポーター本人によるヴァージョンは、所謂デモヴァージョンのようで、
彼によるシンプルなピアノ弾き語りでかなり古い録音ですが、
これはこれで味があり、 かなり珍しい音源です!


□今週の図書
クラウス・シュワブ、ティエリ・マルレ『グレート・リセット~ダボス会議で語られるアフターコロナの世界』
星野源『そして生活はつづく』

□オンエア曲
Patience of Angels / Eddi Reader
Searching / Roy Ayers
As she walked out of the door / Misophone
Thank God / Kane Brown&Kateryn Brown
Lonely / yonawo
Anything Goes / Cole Porter
So far away /Carol King