
■今回のテーマは今回のテーマは「アンコンシャスバイアス」
参考図書は、ハワード・J・ロス著『なぜあなたは自分の「偏見」に気づけないのか』
“バイアス”の様々な実例や制御するための方法が書かれている本です。
アンコンシャス=無自覚の
バイアス=偏見/事実とは違った思い込み ということになりますが、
「バイアス」とは
参考図書では「独特の傾向や偏向であり、特に、問題を公平に考察する ことを妨げるもの」
とされています。
無自覚の偏見に関して、
山口館長からこんな問題が…
とある家族のお父さんと息子が釣りに出かけます。
その時交通事故でお父さんが亡くなってしまい、息子は大怪我をしてしまいます。
息子が救急病院に運ばれ、手術することになりましたが、
出てきた外科医は、「この子は私の息子だ」といいました。
果たしてどういう状況でしょうか。
実の父親?同性婚とか?など色々な考えが浮かぶかもしれないですが、
正解は、
そのお医者さんは女性でお母さんである、です!
一言も男性といいませんでいたが、
医者が男性であることを思い込んで考えてしまった人が多いのでは…
私たちは、
この国の人は…、~県人は…などなんとなく思ったり口に出したりしてしまっています。
特に日本人が好きなバイアスの話といえば、血液型なのでは…
科学的に性格とは関係がないと言われているのにも関わらず、
○型っぽいね〜、という話は今でもよくあることです。
人にそう言った偏見を言ってしまうは良くないですが、
一番良くないのは、自分はそういう人間だと思ってしまうことです。
それが自分への呪いになってしまったり、
視野が狭まったり、言い訳になったりしてしまいます。
「正常性バイアス」という言葉もあり、
自然災害や火事などなんらかの被害が予想される状況で
今まで大丈夫だったから大丈夫、というように
自分にとって都合の悪い情報を無視してしまうことも気をつけなければいけません。
しかし、
“バイアス”はネガティブなものと思われがちですが.
ポジティブな側面もあります。
例えばお店を探すとき、
こういう店はどうだよな〜と自分なりのバイアスを作っていることで、
意思決定しやすい面もありますよね。
また、
ここから飛び出しちゃいけない、曲がり角は止まると
子供に教えていくと、大人になっても無意識にそうするようになる、ということも
バイアスの一種であり、防衛にもなっています。
「バイアス」は必要だけど場合によっては間違っている、という
結構厄介なものなのです。
「アンコンシャスバイアス」とうまく付き合っていくために大事なことを考えました。
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる 「BOOK SHARING」
今週はジャーナリストの林信行さんに
ホール・アース・カタログ発行人スチュアート・ブランドの『The Clock Of The Long Now』
をご紹介いただきました。
スチュアート・ブランドは、若き日のスティーブ・ジョブズを熱狂させた伝説の雑誌です!
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
今回は1971年にリリースされた、マーヴィン・ゲイのアルバム『What’s Going On』
1960年代からモータウン・レコードで多くのヒットを放ち続けていた シンガー、
マーヴィン・ゲイが70年代に入ってから、
これまでのポップソングとは違う当時の社会情勢などにも触れた内省的で
シリアスなシンガーソングライター的なスタイルで制作したのが、
このアルバムです。
そして2002年になってから、
この作品の貴重なオリジナル・デトロイト・ミックスや 当時のライブ音源を含んだ、
2枚組デラックス・エディションがリリースされました。
デトロイト・ミックスでは、オリジナル LP ヴァージョンにあった
SE(効果音)や ストリングスが抑え気味になっていて
逆にパーカッションやベースの音が大きくフィーチャーされています。
今回はこちらのヴァージョンをオンエアしました。
□今週の図書
ハワード・J・ロス『なぜあなたは自分の「偏見」に気づけないのか』
スチュアート・ブランド 『The Clock Of The Long Now』
藤代冥砂/撮影『太陽とハチ蜜 高橋マリ子写真集』
開高健『夏の闇』
□オンエア曲
Love Love Love / Tristan Prettyman
Day Dreaming / Jocelyn Brown&Robotiks
Sundance/ Chuck & Mary Perrin
Summer Girl / HAIM
Ballad of Easy Rider / The Byrds
What’s Going On / Marvin Gaye
Time / Free Nationals,Mac Miller,Kali Uchis