
■今回のテーマは「リベラルアーツ」
参考図書は、山口館長の著書『自由になる技術 リベラルアーツ』です。
この本では、哲学、歴史、宗教などの「知の達人」たちとリベラルアーツについて対談し、
考察しています。
そもそもリベラルアーツとは、「教養」と訳されることが多いですが、
本来の意味するところは「自由になるための手段」としています。
自由になることは、やり方さえわかればできるのに、
思考に囚われてできない…という人もいると思います。
リベラルアーツを身につけるには生活の中でどうすれば良いのでしょうか?
館長は何でもリベラルアーツだと話します。
絵画、音楽、漫画、さらにはサーフィンまで。
有名なサーファーであるジェリーロペスは、
サーフィンの本質は「待つこと」であると言っています。
哲学者の答えのようでかっこいいですね。
リベラルアーツは、最終的には「人ってどういうものなの」ということを深める学問であり、
人に対する理解度が上がるということに結びつくものであれば、何でも良いということです。
自らの知識をアップデートしていくにはどうすれば良いのでしょうか?
それは今皆さんが関心を持っている領域で掘り進んでみましょう。
そうするとその山の6.7号目あたりで、人とはどういうものなのか見つかるかもしれません。
堅苦しく考えすぎないことが大事だと館長は話します。
長く人に愛されているものを知るということがキーワードであり、
古典も大事だという話題も。
ねるさんが言っていたように、多くの人が古典は学校の授業などでしか
学ばないかもしれません。
なぜ古典がリベラルアーツに大事なのでしょうか?
例えば初対面の人に会った時、相手のどんなことを知りたいと考えた時、
その人が何を学んでいるのか、 どんなものが好きで、何に時間をかけているかというような、
人となりがわかるような質問が大事です。
そうすると相手のことを立体的に知ることができます。
そのことを人間全体で見た時、人間がどんなものが好きで、
どんなものを残そうとしてきたのか…
古典を知ると、人間のことを何となく掴める感覚になるということなのです。
さらには、「旅」もリベラルアーツに重要になります。
海外に行くと、自分達の生活で当たり前だと思っていたこととは違う世界が見れます。
その当たり前と思っていた概念から、自由になれるかもしれません。
何か好きなものを深めることや、どこか遠くに行ってみることをしてみると
新しいものが見つけれらるかも…
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる 「BOOK SHARING」
今回はインストバンドJABBBERLOOPのメルテンさんに、
村上春樹著『ポートレイト・イン・ジャズ』をご紹介いただきました。
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできないレア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
今回お届けしたのは、1960年代のガール・グループ、
ザ・ロネッツのリード・シンガーだったロニー・スペクターが、
1977年にリリースした、ビリー・ジョエルのカバー・ナンバー
「Say Goodbye To Hollywood」
この曲は、先日この番組でも桑田佳祐の別名義バンド、
嘉門雄三のバージョンでおかけしました。
元々この曲は、ビリー・ジョエルがロネッツの名曲「ビー・マイ・ベイビー」のオマージュとして書いた曲。
それをのロニー・スペクターが取り上げてカバーしたものになります。
バックには、ビリーと並ぶ、アメリカン・ロック界の人気アーティスト、
ブルース・スプリングスティーンのEストリート・バンドが演奏しているという、
ある意味とても豪華な1曲です。
□今週の図書
山口周『自由になる技術 リベラルアーツ』
村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ』
村上春樹『意味がなければスイングはない』
□オンエア曲
What’s all this about? / Linda Lewis
Mind Blowing Decisions /Heatwave
So Good Today /Ben Westbeach
I wish you love / Laufey
Orange / JABBBERLOOP
Look at what the light did now/ Flo Morrisey & Mattew E whit
Say Goodbye To Hollywood/ Ronnie Spector & The E Street Band
Teardrop /Jose Gonzales