2020.03.28 ON AIR
【アリシア・キーズPart2】シンガーの福原美穂さん、音楽ジャーナリスト 林剛さん登場

今週は、R&B ディーヴァ、アリシア・キーズのPart2!
ゲストには、シンガーの福原美穂さん、音楽ジャーナリスト 林剛さんをお迎えしました。

■ライブの魅力
福原:2007年に『AS I AM』っていうアルバムを出した時から結構シンセの音を使い出してムーグとかジュピターとか、その時から立ちでシンセを弾きながらやるパフォーマンスがすごいカッコよくて、なんかプリンス女版みたいな私の中ではそういう感じで見てましたけどね。ピアノ弾いてみたり、歌ったり踊ったり、本当にエンターテイナーとして新しい一面があるのかなっていう。
グローバー:実際にいろんなライブステージを思い出した時に印象深いなっていうシーンありますか?
福原:やっぱMTVアンプラグドはライブ盤で音もDVD もいいライヴでしたよね。最高ですよね。マルーン5のアダムが出てきて一緒にローリングストーンズの「Wild Horses」を歌ったんですけど”こういうロックの曲とかも普通にカバーするんだ!”みたいな。当時あのぐらいからホワイトストライプスとのコラボがあったり結構ロックへの音楽の傾倒もあったんですよね。だからすごく新しいR&Bとかクラッシックだけじゃない枠に出ていろんなコラボもそうだし楽曲も作っていってたのかなっていう印象に残ってますね。
グローバー:あの時はアダム・レヴィーンやマルーン5もニューカマーというか新しい人という時でしたよね。実際目の前で見てアリシアのライブパフォーマンスいかがでしたか?
福原:一度だけビルボードライブで関係者ライブみたいなのでPRも含めて来たんですけど、多分2009年か10年頃だったんですけど、もう全身黒タイツにレザーのスカートでチューブトップ、肩出しストレートヘアで、もう出てきた瞬間に”ヤバ!”みたいな。オーラが凄くてもう本当に女王様降臨みたいな(笑)それで「If I Ain’t Got You」をピアノで弾き語りで歌ってくれたんですけど、もう涙出る...みたいな感じでしたけどね。凄いオーラでした。
グローバー:林さんはどんなものがありますか?
林:いくつかあるんですけど、2007年にもプロモーション来日をしてるんですよね確か。その時に恵比寿のリキッドルームで試聴会と抱き合わせのイベントだったと思うんですけども、その後に”会場の方に皆さん移って下さい”となった時に alicia Keys がピアノを弾きながら出迎えてくれて、それでみんな入場して行って。なんて凄いおもてなしなんだと思いましたけどね。
グローバー:そういうことをやってくれるんだ。
林:ほんとにビヨンセと違う女王様感ですよね。ビヨンセって強さが漲ってるけども漲ってるけども、アリシアは本当にもう高貴。
福原:シャーデーっぽい感じじゃないですかね。そっち系のクレオパトラっていうか(笑)
グローバー:林さんはこのパフォーマンスほんと感動したなと思い出すものはありますか?
林:一番感動したのがですね、エッセンス・ミュージックフェスティバルっていうニューオーリンズで毎年3日間に渡って行われるR&Bフェスがあるんですけども、2005年に初めてそこに行ったんですね、それが7月1日が初日だったんですよね、その日にちょうど行く3時間ぐらい前かなルーサー・ヴァンドロスが亡くなったっていうニュースがラジオで流れて、やっぱり皆さんルーサーに捧げる tributeをやったんですけど、アリシアもメインステージに出てきて「If I Ain’t Got You」をルーサーに捧げるというシーンがありまして、この「If I Ain’t Got You」っていう曲は”富も名声も権力も物質的に豊かになってもそんな薄っぺらいものよ。全て手にした人もいるけど私は何もいらないあなたがいなければ意味がない”みたいな曲だったと思うんですけど、それをルーサーの追悼として歌ったっていう。ルーサー・ヴァンドロスもニューヨークの出身で地元の先輩ってこともあったんでしょうね。そこで歌った「If I Ain’t Got You」が心に残ってますね。

■林剛が選ぶ『ソウル・スピリッツ溢れるアリシア・ナンバーTOP3』!!

3位 Unbreakable
林:これはさっきお話ししていた MTV の Unpluggedで披露された曲ですね。アリシア・キーズってやっぱりその“ソウルスピリッツ”っていう言葉にこだわるのであれば、古いソウルのクラシックをベースにサンプリングしたりとか引用したりして曲を作ってるところがアリシアのソウルの良さのひとつだと思うんですけども、
グローバー:自分の諸先輩方の音楽をとっても大事にしてちょっといい感じで取り入れられます。
林:それをカニエウェストとかに力を借りながら作っていたって感じだったんですけども、この「Unbreakable」っていう曲はベースにあるのがテンプテーションズで有名なエディケンドリックスがソロになって出した「intimate Friends」っていう曲あるんですが、それすごいR&Bとかヒップホップでも定番のネタなんですよね。それを使ってこの現場で弾いて歌っているってとこにすごく僕は“やっぱりアリシアキーズってソウルを大切にしてるんだな”っていうね。
グローバー:その音楽ファン、音楽オタク同士の繋がりみたいなも楽しませてくれるというとこですよね。

第2位 If I Ain’t Got You
林:やっぱりピアノのアルペジオからもう掴まれますけども、彼女のミス・エモーションって感じの声が本当に一番よく発揮されたバラードじゃないですかね。サビに行く直前手前ぐらいの感じが特に良いですね。
福原:サビの抜き感でいうかね。張りすぎずねぇ、ファルセットになるんですよね、エモい!エロい!

第1位 You Don’t Know My Name
林:これは素晴らしい曲。カニエウエストがまだソウルミュージックのサンプリングで早回しをするようなサンプリングの手法で色んなソウルとかヒップホップの曲を作っていた頃の曲で、この曲のネタっていうのがメインイングリーディエントの「Let Me Prove My Love to You」っていう曲をサンプリングして、ピアノのグリッサンドの部分も全部アリシアが弾いてると思わせてサンプリングなんですよね。
福原:ライブでは生でやってますよね。 
グローバー:ミュージックビデオも素敵でね。
福原:うん、好きですね。モスデフは私、男として好きで(笑)”いいなぁ”みたいなね。
林:あの頃の2000年代前半ごろのミュージックビデオってすごくいい雰囲気のものが多いですね。

■alicia Keys が音楽シーンに与えた影響
福原:そうですね、今2人のお子さんがいるんですけど、エジプトくんとジェネシスくんっていうね。その出産の後でもデビュー時期と同じぐらい仕事してるっていうか、全然セーブしてないって言うか、最近のグラミーのホストもそうですし、ニューアルバムを引っさげてまだちょっと出る時期はわからないんですけど、なんかずっとオンでやってる感じとかがやっぱりもうレジェンド感っていうかね、すごいありますよね。止まらない。なんかこう本当に生きる伝説って感じがあるので、なんかスティーヴィーワンダーとかと同じレベルの音楽家としてのレベルになってきてるんじゃないかなって勝手にファンとしては感じてます。
グローバー:音楽のみならずいろんな人の生き方にすごくインスピレーションを与える方ですね。林さんはいかがですか?
林:温故知新っていうかね、古きを訪ねて、新しきを知るっていう感じなんですけど、それを実践しながら時代に立ち向かって、トレンドに染まらずに自分のスタイルを貫いていく姿勢っていうか、それと後輩の女性シンガー達に凄く勇気を与えてるって事なのかなって思います。その古いものに対するリスペクトっていうのはクラシックもそうだしクラシックソウルもそうだし、あとグラミー賞で最初に司会を務めた去年の方で2台のピアノで”私が書いた曲だったらいいのにメドレー”っていうね。
福原:あれヘイゼル・スコットですよね。
林:そう、ヘイゼル・スコットっていう黒人のトリニダード出身でニューヨークで活動したジャズとかクラシックのピアニストにリスペクトを表して2台のピアノでそのドレイクの「In My Feeling」とかエラメイの「boo’d up」とかローリン・ヒルの「DooWop」とかそこら辺を歌っていくっていう、ああいう姿っていうのがのがやっぱりこう大物だなっていうね。
グローバー:あのニュアンスで、ああいうことを自然にやれる人ってほんと居ないですよね。
福原:この時にヘイゼルスコットを持ってくるアリシアもすごいですけどね。
林:あのヘイゼル・スコットは凄かった。

■キャッチコピー
福原:アリシア・キーズとは『More Myself』
アリシアの本のタイトルが『More Myself』なんですね。彼女の人生の中で今すごい meditation 瞑想がすごい日々の生活にあるらしいんですね。グラミーの時もライブのショーの前も必ず瞑想をしてステージに上がるっていう。だからそのスピリット的な所の開きって言うんですかね。第7感みたいなところをよりオープンにして生きてるとか音楽もやってるし自分の母親として今いろんな側面でアリシア・キーズと言う人がいるって言うところで自分自身の軸みたいなところのこの『More Myself』っていうテーマが彼女もそうですけどこれからの時代とか女性の軸にもなってくのかなっていう風に思って大きなテーマなのかなと思いました。私もすごくこれテーマなのでこれを持って行きたいなと思って。

林:アリシア・キーズとは『Voice of New York New』
もうアリシア・キーズはニューヨークのど真ん中の出身ってことで、ご主人もそうですけども初期の頃もすごくニューヨークの香り漂わせてましたけども、2016年の『Here』ってアルバムもすごくニューヨークっぽいエネルギーに溢れていたっていうように本人言ってるんですね。楽曲もスウィズ、アリシア、マークバトソン、ハロルド・リリー、その4人でイルミナリーズっていうチームを組んでいるんですよ。それもニューヨークのコネクションで。そういうニューヨークへの意識とか、あとは「Empire State Of Mind」とかナズとラキムと一緒に「Street of New York」っていう曲をやっていたりとか、『Here』のアルバムでも「She Don’t Really Care」っていう曲でロイ・エアーズがビブラフォンで絡んできたりとかして、なんかそこら辺もやっぱニューヨーク、ラッパーとか昔のソウルのクラシックやジャズの人たちとみんなこうニューヨークの人を結構使ってるってところ、そういうのがアリシアの声にもなって出ているんだなっていうところがニューヨークの声っていうところなのかなぁ。

ラストはAlicia Keys,Maxwellの「Fire We make」で2週に渡るレジェンド『アリシア・キーズ』 は締めくくられました。

PLAYLIST

Wild Horses / Alicia Keys

If I Ain’t Got You / Alicia Keys

Un-Thinkable(I’m Ready) / Alicia Keys

You Don’t Know My Name / Alicia Keys

You / 福原美穂

Fire We make / Alicia Keys,Maxwell


■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
■福原美穂さんの詳しい情報はオフィシャルサイト

次週は今年「再生」を発表!間もなくNEW EPをリリースする日本のレジェンドバンド『東京事変』ゲストには、どぶろっく 森慎太郎さん、ゲスの極み乙女。ちゃんMARIさんをお迎えします。お聴き逃しなく!