2020.02.08 ON AIR
【GREEN DAY】THE STARBEMS 日高央さん、IMALU さん登場!

今週のレジェンドは、今も尚、シーンの最前線で走り続ける、パンクスピリッツ溢れる最強の3人!昨日、最新アルバム「ファザー・オブ・オール…」がリリースされ、来月には8年ぶりとなる来日公演が開催されるGREEN DAY。ゲストにはTHE STARBEMS 日高央さん、IMALU さんをお迎えしました。

■グリーン・デイとの出会い
日高:最初はね、オレ当時パンク専門CD卸問屋の社員だったんですけど、そこはね運よくアメリカのパンクインディーズレーベルのCDを割と独占的に取り扱える会社でいち早く入ってたのね。だから『Kerplunk』のジャケは印象的で。
グローバー:『Dookie』大ブレイクの前にまずこれで出会ってたんですね。
日高:そうなんです。いい曲だし、いい声なんだけど“ちょっと地味かな”みたいな。当時はもう完全にポップパンクの新人っていう扱いで、我々としてはまあ大御所としてRamonesが居る、その後Descendentsっていうザ・アメリカンな派手なバンドやDickiesとかおもしろ系の方がポップパンク界隈では人気があったんで、ユーモアはあるけどそんなにユーモラス強調してないし、ジャケの女の子も可愛らしい感じだから、まあ普通のいいポップパンクバンド出てきたね、ぐらいで終わってたんだけど。
IMALU: そんな目立ってなかったんだ。
日高:ぜんぜん。
グローバー:そこから好きと言わざるおえないぐらいになってったのはどういう事があったんですか?
日高:やっぱ『Dookie』のブレイクで俺たちも耳にしたり目にしたりする機会が増えた時に、『Basket Case』を引用してると。映画のタイトルなんですよね。B級ホラー映画の『Basket Case』っていう。
IMALU:え、そうなんですか。ちょっとこうメンタルヘルス的な歌詞ですよね。
日高:それは多分そのB級ホラー映画になぞられて“オレはいまこうだけど…”っていうような事を歌ってて。だからそこはセンスいいなって。
グローバー:なるほど。ポーンって抜けてきたヒット曲『Basket Case』ですけど日高さんはその背景とかレイヤーのとこにグッときて。
日高:そうだね。だからナショナルチャートの上位に入るような曲がそんなB級ムービーを引用してくるのは凄いなと素直に思いましたね。
グローバー:IMALUさんは日高さんよりも世代がグッと下がりますね。
IMALU:そうですね、だいぶ下がると思うんですけど。私いま30の歳なんですけど、ちょうど中学1年生ぐらいの時にロックを好きになって、バンドとかは当時Good Charlotte、blinkが全盛期で、Linkin Park、Limp Bizkitみたいなバンドも出てきて、バンドがすごい盛り上がってる時期で、当時、軽音楽部でバンドやって、色んな過去のバンドをディグり始めて。当時アヴリル・ラヴィンがワールドツアーで『Basket Case』をカバーしたりとかそういうのも聴いてましたし、GREEN DAYは売れてるバンドって感じで。もう「International Superhits」っていうベスト盤が出てたんですよ。確かそれが最初だった気がしますね。すごいキャッチーだし、ノリ易いし、ただ歌詞が和訳見てもちょっとわかんないみたいな。でも曲だけ聴くとすごいポップだし…。
グローバー:そのギャップっていうのは面白いですよね。サブカルチャーのエッセンスが好きな人はわかるけど、それがわからなくても掴まれちゃうようなものがあるから世界中でこれだけ人気なんでしょうけど、バンドでコピーとかしたの?
IMALU:ギターヴォーカルで歌ってました。ただその当時は過去の作品を聴くしかなかったんですけど、その後に『American Idiot』が出て、あれでガラッとイメージも変わり、歌詞もいきなりポリティカル寄りになってメッセージ性が強い、さらにアルバムもストーリーっぽくなっていてもの凄くパワフルな作品で更に好きになって、そこからどんどんドブドブにハマっていった感じですね。
日高:お茶の間化はもしかしたら『Dookie』というよりは『American Idiot』かもね。
IMALU:あれで更に広がったっていう印象はありますね。

■ポップなパンクバンドのリーダー的存在
グローバー:聴き始めて、自分でもコピーしながら周りの子と一緒に聴いた訳じゃないですか。どんな存在でした?
IMALU:ライブを観た時にもうめちゃくちゃカッコ良かったんですよ、本当に感動しちゃって。どストレートなポップなパンクバンドのリーダー的存在みたいな。いろんな若手バンドがいる中、まだ現役で、まだこれからどんどんやってくぜ!みたいな勢いもあって、しかも爆発はするし、派手だし、盛り上げ上手だし。だからそこで“もう付いていきます!”みたいな。そんな感じになってましたね。

■声の強さがガツンとある
グローバー:最大の魅力、なんでしょうね?
日高:やっぱビリー・ジョーの声でしょ。俺、ビリー・ジョー・アームストロング以上に良い声の人そんなに知らないもん。ビリー・ジョーって聴いてすぐわかるじゃん。ラジオとか街中でかかった時に“あ、グリーン・デイだ”ってすぐわかるし、曲のシンプルさも手伝って。多分オアシスとグリーン・デイはみんな聴いてすぐわかる。そういう声の強さはまずガツンとあるかなと。シンプルな楽曲だったらなんでも良い訳じゃなくて、ビリー・ジョーの声に合ってる良い曲を書けるっていうことだよね。ハスキーでもあるけど、ちゃんとしんみりした曲はスウィーティにムーディに歌える。

■IMALU が選ぶ、好きな人に歌ってもらったら胸きゅん★しちゃうGREEN DAY 曲TOP3!!

3位:She's a rabel <from Album「American Idiot」(2004)>
IMALU:中学の時にパンクスのお兄ちゃんみたいな人に憧れてこういう人と結婚しようと思ってたんですよ。もうタトゥーだらけのピアスだらけのモヒカンみたいなお兄ちゃんに恋をしたいっていう気持ちがあって、「rabel」って反骨心がある女の子みたいな歌なんですけど“そういう女の子になりたい”みたいな。なんか“ビリーにそう思われたい” “彼女はパンクスだねって思われる女になりたい“みたいな妄想が広がる一曲ですね。

2位:Wake Me Up When September Ends <from Album「American Idiot」(2004)>
IMALU:曲として素敵な一曲ですし、盛り上がりの後のギターが入るところの切ない感じも好きですし、あと私が9月が誕生日ってこともありまして、個人的な思いになってしまうんですけど。

1位:Good Riddance (Time of Your Life) <from Album「Nimrod」(1997)>
IMALU:ライブでも一番最後によくこの曲を歌うんですけど、メロディが気持ちいいですし、盛り上がる系の曲がある中、フッとこういう曲が入ってくると“きゅん!”ってなるみたいな。アコギで好きな人に歌って欲しいですね。

まだまだ続くレジェンド『GREEN DAY』来週もお楽しみに!


※この収録は大手町パークビル内、三菱地所の新オフィスで行なわれました。

PLAYLIST

Stuck with Me / Green Day

Basket Case / Green Day

King for a Day/Shout(Live)/ Green Day

Minority / Green Day

Where Are You Now / LULU X

Good Riddance (Time of Your Life) / Green Day


■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。

次回はパンク・レジェンドGREEN DAYのPart2!ゲストには引き続きIMALUさん、ザ・スターベムズヒダカトオルさんをお迎えします。来週もお楽しみに!