2019.06.22 ON AIR
【STING/THE POLICE】音楽プロデューサー 本間昭光さん、クリス・ペプラーさん登場!

今週のレジェンドは、名曲の数々をセルフ・カバーしたアルバムも話題、ベーシストとしても高い評価を得ているシンガーソングライター『STING』そして『THE POLICE』ゲストには、音楽プロデューサー 本間昭光さん、クリス・ペプラーさんをお迎えしました。

グローバー:振り返ると出会いはいつになりますか?

本間:盤を聴いたのは『白いレガッタ』高校生ですね。“これはなんだ!”と。そして早速ライブに行こうと思ったんですよ。そしたらその時、初来日で京都大学の学祭ですかね、当然入れなかったんですよね人気で。で、つぎ来日した時は絶対行こうと思って。81年です、だからもう38年前ですよ。いやぁ凄かったですよ。その頃、ロンドンといえばパンクだったじゃないですか、でも一線を画してたんですよね。ぜんぜん違うサウンドで“ホワイト・レゲエ”っていう誰が付けたのかわからないジャンルで出てきて、サウンドも新しいし、あそこまでのハイトーン・ヴォイスのバンドっていうのは無かったんですよね。盛り上がりましたね、信じられないぐらいの大音量でした。スティングはベースの横にシンセサイザーとか置いて効果的に使ったり、スチュアート・コープランドは何を叩いてるのか解らないぐらいのバカテクで、アンディ・サマーズも同じようにシンセサイザーを置いて。だから3人とは思えないようなサウンド感だったんですよね。

グローバー:クリスさんは何度も直接インタビューされていますね。

クリス:そうですね、3回インタビューさせていただきました。最初に会ったときはもう50過ぎてたのかなぁ、バキバキなんですよ。もう体脂肪率たぶん一桁だろうし、カッコイイし、色気たっぷりだし、才能は凄いじゃないですか、プレイヤーとしても凄いんで。で、僕、だいたいインタビューする時、そんなに相手をリサーチしないんですけども、その時は勉強しましたね(笑)もうスティングに“That is an interesting question”とか言われると“おおーやった!”みたいな。本当にもう好かれよう好かれようと(笑)その甲斐あって3回インタビューできましてね、会うたびに“Hello Chris!”とか言ってくれて嬉しいです。

グローバー:どうしてそこまでスティングに好かれようと思うようになったんですか?

クリス:実は、僕、ソロになってからなんですよね。ポリスは当然聴いてたけど、追っかけほどではなかった、スティングだったんですよ。『Blue Turtles』よりかは『Nothing Like the Sun』あたりなんですよね。生き方っていうかストイックだし、カッコイイし、でも遊び心もあるし、おっさんにとってはお手本中のお手本ですよね。

グローバー:楽曲でいうと?

クリス:「Fragile」は凄く好きですよね。人間ってみんな男性の部分、女性の部分あって、女性も男性の部分ってあるじゃないですか、そこの女性らしい部分っていうのが、例えば「little wing」聴いてもそうだし、ちょっと男が醸し出す乙女心みたいなのがいちばんキュンなのかな(笑)

グローバー:本間さんはスティングのハイトーンにグッときたというお話がありましたよね。

本間:入り口はそうなんですけどね。やっぱり時代を変遷して、いろいろスタイルが変わっていくじゃないですか。その変わり方がとにかくスタイリッシュなんですよね、全部。無理がないというか、自然体なんだけども、その時代その時代に応じていちばんイケてるところを持ってきちゃう。もしかしたらポリスのときは掴みとしてあのハイトーンを全面に出したのかも知れないですね。だからどんどん落ち着いていきましたもんね。だから、それが意図的にちゃんと作戦でやってたんじゃないかと今から思えばそう感じますね。

グローバー:スティングの楽曲は映画にもたくさん使われてますね。

クリス:ソロになってからのスティングって情景が見えますもんね。なんかムードっていうか、アンビエンスを構築するパワーは凄いですよね。それで世界を作り描いちゃいますもんね。古い表現ですけど“アルバムに針を落とすとその世界に誘う”というか、別世界にいってしまう感じがしますもんね。

グローバー:本間さん、あれは音創りなんですか?

本間:いや、声じゃないですかね。やっぱりその声がもう唯一無二の声じゃないですか。あの掠れてる感じとかコントロールしてやってるでしょ、だから色気が出るんじゃないかなという風に思うんですよね。

■音楽プロデューサー本間昭光が選ぶ「大人の男スティングの色気ダダ漏れ曲」TOP3!

3位:We'll Be Together
これは自分の声もさることながら、女性コーラスの使い方がめちゃめちゃ上手いんですよね。それまでのシャウトしてる部分から移行するように女性コーラスがくることでやりとりになってる感じなんですよね。

2位:Englishman in New York
これはトータルの色気ですね。もちろん歌い方もそうですし、歌詞もそうじゃないですか。“エイリアン”ですよサビが。ああいうポイントとなるところに“エイリアン”という言葉を持ってくる自体そうですし、サウンドが途中で驚きの変遷をみせるじゃないですか、あのアイディアとかもどこからきたのかなぁって。これも掠れてるんですよ声が。

1位:Roxanne
これも擦れですね、擦れの美学。“ロクサーヌ”って言ってるだけなのになんでこんなに色気があるんだろう?って思って、高校生のときに訳の解らない魅力を感じたんですよ。実際ライブでこれ聴いて凄かったですよ、虜でしたね。演奏もいい、歌もいい、やっぱ声の色気は勝ってて、40年経っても未だに忘れられないライブの体験ですね。

まだまだ続くレジェンド『STING / THE POLICE』お聴き逃しなく!


■この収録は大手町にあります次世代オフィス「3×3 Lab Future」で行なわれました。

PLAYLIST

Walking on the moon / The Police

Fragile / Sting

A Thousand Years / Sting

Shape Of My Heart / Sting

Every Breath You Take / The Police

Roxanne / The Police


※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。

■本間昭光さんの情報はオフィシャルサイト
■クリス・ペプラーさんの情報はオフィシャルサイト

次週は、『STING / THE POLICE』のPart2。ゲストには引き続き音楽プロデューサーの本間昭光さん、クリス・ペプラーさんをお迎えします。お聴き逃しなく!