2018.06.30 ON AIR
【Guns N' Roses】GLIM SPANKY の亀本寛貴さん、音楽ライターの増田勇一さん登場!

今週のレジェンドミュージシャンは『Guns N' Roses』ゲストにはGLIM SPANKY の亀本寛貴さん。音楽ライターで『ガンズ・アンド・ローゼズとの30 年』の著者、増田勇一さんをお迎えしました。

■亀本さんとガンズ・アンド・ローゼズの出会い
バンドを始めた高校生の頃、よく行くレンタルCD屋にレッドツェッペリンとかニルヴァーナ、オアシスとかと一緒に置いてあって、有名なバンドらしいし、髪の毛モジャモジャの奴らだけど聴いてみるか、という感じでCDを借りてiPodに入れてあったんですけど、全然解らなかったんです。本当に24〜25歳ぐらいですね、この人達カッコイイなって思うようになったのは。バンド始めたばかりの頃は、マイナーペンタトニックでチョーキングとか、レスポールでマーシャルみたいなのが、ちょっとあからさますぎるだろと思って良さがわからなかったんですけど、いろんな音楽を聴いていくうちに、ロックギターの格好良さってそういうプリミティブなところが本質的に必要なんじゃないかと思うようになってきたら、スラッシュのプレイの凄さに気づくようになりました。基本はいわゆる「ザ・ハードロック」って感じなんですけど、それだけじゃなくて独自の感性で、いろんなバリエーションがあるし面白い。息が長いギタリストである理由なのかなと思っています。

■増田さんとガンズ・アンド・ローゼズの出会い
名前を知ったのは、僕がヘヴィ・メタル専門誌『BURRN!』にいた85年くらい。当時のアメリカ西海岸の情報誌のライブ告知欄を見ていると、モトリー・クルーやラットの後継バンドがメインの中に小さく「Guns N' Roses」「L.A.ガンズ」などが出てくる時代があって、その頃から名前を意識するようになりました。音源を聴いたのは86年、当時の編集長がグレイト・ホワイトの取材に行った時「今度こんな新人やるんだよ」と視聴音源をもらってきて聴いたのが最初の公式音源「Live ?!*@ Like a Suicide」というEPだったんです。1曲目が「Reckless Life」初めて聴いた印象は「うるせー歌!」と思いました(笑)けたたましいボーカルというか、イントロが聞こえてきて、想像していた歌の1オクターブ上を歌っているアクセルのボーカルにまずびっくりしましたね。
その次に聴いたのが、「Appetite For Destruction」の先攻シングルで出た「It’s So Easy」。今度は、1オクターブ低いじゃないですか(笑)このバンド、ボーカルが2人いるのかと思ったくらいでした。

■ロックの凄さ、格好良さ
「ロックの凄さって歌じゃなくてギターから始まるっていうパターンが多くて、そのパターンで曲作る時って、いきなり歌で「イエーイ」じゃないので、だんだんに「いくぜ、いくぜ、いくぜ」という感じをギターで作っていくじゃないですか。
僕もそれを常に考えて作っているので、「Welcome to the Jungle」や「Paradise City」は、一番の教科書であり、そのレベルMAXみたいな曲」と亀本さん。

■ルックスの衝撃
「Welcome to the Jungle」のMVが届いた時にやっとどういうバンドが見えたところがあったわけですよ。最初の衝撃は「え?全員カッコいいじゃん!」(笑)
写真もカッコいいんだけど、佇まいも動きもいちいち格好良くてね。ボーカルとギターが2枚看板で縁の下の力持ちが必要になるケースが多いですけど「ココ、全員ロックスターじゃん!」みたいな。と増田さん。

■リマスター&超豪華BOXもリリースされたデビューアルバム「Appetite For Destruction」の魅力
「非常にキャッチーで一回聴いたら忘れられない曲がたくさん入っているのはもちろん、荒々しさというか、タダ者じゃない奴らが作ったヤバいアルバムだという事がひしひしと出ている。その後のアルバムももちろん良いんですが、ロックの名盤として並ぶのはこの一枚だなという感じがします」と亀本さん。

■亀本さんが選ぶ『ギターがカッコいい曲TOP3』

3位 「Welcome to the Jungle」イントロの凄さ。当時はあまり使われてないであろうディレイをリフに組み込むギタリストってあまり居ない。しかもガンガン歪んでるのにディレイを使うっていう意外性。そしてヴォーカルと同じ音程で入ってくるソロ(笑)これも常識をぶち壊してる。

2位「Sweet Child O’Mine」
言わずもがなイントロなんですけど。最初聴いたときに高いポジションでアルペジオみたいなのを弾いてて、なんかあんまりロックっぽくないな、カッコ良くないなって思ってたんですけど、当時を知る先輩が「当時ハードロックは流行ってたけど、シンセの音楽も流行ってた。だからシンセにも聞こえるような音の並びでやったのが凄く革命的だったんだよ」と言われて聴いたらすげえ!って(笑)

1位「Novenber Rain」
ギターソロの本質的な良さのある曲。本当に上手さが出てますよね。フロントピクアップの音がマイルドなんだけどアタッキーな音が出てて、1オクターブ上がるところのタイミングだったりニュアンスだったりがチョーキングじゃないから映えてる。王道のロックギタリストとしての実力が発揮されてる曲だと思います。

自分が普段書かなきゃいけないようなことを、自分の息子でもおかしくない世代の方がこうやってキッチリ喋ってくださるのを聞いて、ちょっと感動してますよ。と増田さん。

まだまだ続く『ガンズ・アンド・ローゼズ』来週もお聞き逃しなく!

PLAYLIST

Paradise City / Guns N' Roses

Welcome to the Jungle / Guns N' Roses

Nightrain / Guns N' Roses

You Could Be Mine / Guns N' Roses

November Rain / Guns N' Roses


■この収録は三菱地所 新オフィスで行なわれました。

次回のレジェンド・ミュージシャンは引き続きGUNS N' ROSESのPart2。ゲストにはGLIM SPANKYの亀本寛貴さん、音楽ライターで『ガンズ・アンド・ローゼズとの30年』の著者 増田勇一さんをお迎えします。お聴き逃しなく!