TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2017.04.23

ゲストは、レーシングドライバーの小林可夢偉さん。

自動車のちょっと先の未来、や、
「デートには車が必須!?」など、お話たっぷり伺います。

SONG LIST

  • ハイウェイ
    くるり
  • Speed Of Sound
    Coldplay
  • Headlights (feat. Isley)
    Robin Schulz
  • We Got The Power
    Gorillaz
  • 新しいYES
    Salyu
小林可夢偉さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<便利さよりも楽しさを>

街を走る車のほとんどが自動運転。
そんな未来はすぐそこにあります。

運転免許も必要なくなり、車は動く個室と化します。
コンピュータによってコントロールされる自動車が普及することで事故が減り、渋滞が緩和。
物流の合理化が進み、長距離運転ドライバーの負担も軽減。
運転をしなくてもよい車が高齢者の移動を支えます。
自動運転車は多くの社会課題を解決するでしょう。

それと同時に、
「運転する」という行為自体にどんな価値があるのか。
根源的な意味を考えざるを得なくなります。

運転技術を極め、F1を始めとしたレースの世界で活躍をしている小林可夢偉さんには、自動運転に覆い尽くされる未来はどのように映るのでしょうか。

「自動運転車ができても人間による自動車レースは無くならない」。
可夢偉さんはそう確信しています。
運転はドライバーも含んだエンターテイメントであり、
エンターテイメントだからこそ運転、レースも楽しい。
理由はとてもシンプルです。

いずれ実現するであろう“自動運転車同士のレース”を想像してみると、
確かにさほど胸がときめきません。
人間のドライバーが抱える技能やドラマなき、物体の速度勝負はすぐに飽きてしまいそうで。

新しい車の技術開発にも携わる可夢偉さん。
ガソリンではなく電気を用いて、最小限のエネルギーで速く動かす仕組みを研究しています。
そこでも欠かせない視点は、運転する楽しさ、ドライバーの乗り心地だと言います。
車を評価するのは人間であり、人間が運転して気持ちが良い車を作ることは忘れたくないのだと。
そもそも“コンピュータドライバー”には気持ちの良さを理解することや気持ちの良さに価値基準を置くことが難しいでしょう。
いまこそ楽しい車を作ることが大事なタイミング、ファミリーカーからスポーツカー回帰する流れができるかもしれません。

意外とストイックな人間は、楽しむことに遠慮があるのかもなあと思います。
楽しむことを優先することに妙な罪悪感を覚えたり。

自動運転車を選ぶ基準において「便利さよりも楽しさ」が上回った時に、
本物の普及が実現すると考えます。
楽しさが誘引する普及こそが、本物の普及です。

車に限らず、テクノロジーはあらゆるものを便利にします。
便利は当たり前、だからこそ便利の先にある楽しさを追求できるんです。
楽しさにこだわらなければ便利さにも申し訳ない!

時速300キロを超えるスピードで走ると、
「視界にあるのは小さな点だけ」だと可夢偉さんは言います。
速度が増すほど遠くを見なければ対応できない。

高速の中では目の前を見ていては走れない。
高速に変化する時代を生きる私たちへの示唆があります。
慌ただしい毎日でも、少し先の未来に目線を向けて見ませんか。
小さな点の中に、大きな楽しさが隠れているかもしれません。

小川 和也
TOPPAN