TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2017.08.20

ゲストは、 天野篤さん。

今週は、順天堂大学医学部心臓血管外科教授で、
心臓外科の名医 天野篤さんをお迎えしました。

『人間って何歳まで生きられるのか』
人間の寿命の未来について考えました。

FUTURISM813 (@futurism813) インスタグラムは こちら

SONG LIST

  • Going Away
    Gangway
  • Intentions
    The Whitest Boy Alive
  • Kimi Ga Hoshii
    Fantastic Plastic Machine
  • Heaven Is 10 Zillion Light Years Away
    Stevie Wonder
順天堂大学医学部心臓血管外科教授の天野篤さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<睡眠こそが健康寿命の一番の薬>

天野さんは、言わずと知れた心臓外科の名医。
年間500件を超える心臓手術を行っています。

およそ5000年前の古代エジプト文明が栄えていた時代から、ミイラ保存の際も「魂の臓器」として残すくらい心臓は重要なものでした。
心臓は最後の最後にメスが入った臓器で、近代心臓外科の歴史もこの数十年ほど。「魂の臓器」という捉え方は現代もさほど変わっていません。

そんな心臓と向き合い続けている天野さんですから、「人間の寿命」についても常に考えを巡らせています。

厚生労働省が公表した「2016年簡易生命表」によると、平均寿命は男性で80.89年、女性で87.14年。いずれも過去最高を更新しました。
「生活環境、食品等の改善によって、まだまだ寿命は延びるでしょう。ただし、健康寿命になると男性は8〜9年、女性で12年くらい寿命よりも短いのです。何かしらの病気を背負いながら寿命を全うしていることになります」。
天野さんは、寿命はさることながら、健康でいられる寿命を延ばすことを重要視しています。

そこでも活躍するのがテクノロジー。
「医療技術によって手術時の身体の負担が減り、手術後の補助技術の進歩もあって、手術後の健康寿命は長くなっている」と天野さんは体感しています。

ロボット手術が普及し、人間の外科医と協働。
IPS細胞を3Dプリンターで臓器に。
先天性心疾患の心臓を模したリアル心臓3Dで術前検討。
細胞を強化し延命する効果がある薬の誕生。
いずれも夢物語ではなく、実際に研究が進んでいるものの一例です。

「マイクロチップを身体に埋め込み、生体電流からいち早く身体の不具合を見つけ、その情報を医療機関に転送。分析には人工知能も活用し、不具合のあるところを速やかに計画的な診療で対応することで、健康寿命を維持できる。不老不死に近づいていくことは不可能ではない」と天野さんは考えます。

医療技術は健康寿命、生命の寿命をきっと延ばしてくれるでしょう。
天野さんも医療技術の進化をリードする立場にいますが、技術に頼る前に、健康寿命を長くするためにできるシンプルなことを教えてくれました。
それは「良い睡眠をとる」こと。

「起きている時間に良い活動をするためには良い睡眠が必要で、睡眠こそ仕事なんです。深い睡眠に入るきっかけを作り、しっかりと寝て欲しいと思います」。
神の手とも称され、先端の医療技術にも目を向けている天野さんだからこそ、このアドバイスが身にしみます。

どれだけ医療技術が進化しても、寝るという非技術的な行為で得られる健康寿命への効用は計り知れない。そういうことなのです。

質の良い睡眠をとるのは、簡単なようで簡単ではありません。
あれこれ工夫をしながら良い睡眠を確保し、健康寿命を全うする。
それが結果的に、与えられた寿命を大事にすることにつながる。
先端医療技術はさることながら、睡眠こそが健康寿命の一番の薬。

刺激的なものに目を奪われ過ぎず、人間が守ってきた原理原則に立ち返ることの大切さを再確認した次第です。

小川 和也
TOPPAN