RINREI CLASSY LIVING

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2018.05.26

今夜のゲストは、三田寛子さん♪

テレビや、雑誌、トークイベントなどご自身のお仕事はもちろん、歌舞伎役者の妻として、母として、多忙な毎日を送る三田さんにその舞台裏やリラックスタイム、子育て術、伺いました。

CLASSY ESSAY HARUKA KOUSAKA

番組後半にお送りしている、音楽ライターでクラシック・ソムリエの高坂はる香さんによるクラシックの豆知識や、季節ごとの注目のトピックスなどを紹介する 「CLASSY ESSAY」。今回は「犬好きの作曲家、ワーグナー」。


散歩をするのが心地よい5月、愛犬家の方にとっては、いつもの散歩もより一層楽しい季節ではないでしょうか。

作曲家にも愛犬家がたくさんいますが、なかでもワーグナーは相当な犬好きとして知られています。生涯で何頭もの犬と過ごしていますが、あまりにその存在が特別だったため、ワーグナー的には、犬を売り買いするとか、所有するという考え方すら許せなかったそうです。そのため、歴代彼と過ごした犬たちは、なついて傍から離れなくなったのでそのまま一緒にいることになったというパターンが多いそう。貧しかった時代は、愛犬にお腹いっぱい食べさせて、自分はその残りもので食いつないでいたと書き残しています。

犬とのエピソードは数多く、愛犬がホ長調を聴くと興奮する様子を見て「タンホイザー」の序曲をホ長調で書くことにしたという話や、犬を連れて鉄道に乗ろうとした際、鉄道職員が犬を木箱に入れるようにしつこく注意するので、「犬のかわりにお前を箱詰めにしてやる」といって、大喧嘩になったという話、留守中に亡くなった愛犬を使用人がただ庭に埋めたと聞いて怒り、掘り起こして、棺、首輪とともに埋葬しなおしたという話もあります。

中でも興味深いのが、ワーグナー最初期のオペラ「さまよえるオランダ人」の誕生に貢献した、愛犬ロッバーの存在。最初の妻ミンナと結婚したばかりだった20代のワーグナーは、新天地をもとめてパリにわたる際、この超大型犬をどうしても連れていきたいがために、狭い馬車ではなく船で移動、その際に猛烈な暴風雨に襲われてしまうのでした。このとき見聞きした、荒れる海のすさまじい音、絶望した乗組員たちの様子の記憶が大いに助けとなって、オランダ人の幽霊船をテーマとした「さまよえるオランダ人」が完成したといわれています。

今回は、そんなオペラ「さまよえるオランダ人」から、序曲をお聴き頂きました。