ON AIR DATE
2022.11.06
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54


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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
日本だけじゃない「政党カルト汚染」。その背景にあるもの

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TUDOR logo


『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。


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#422 --- 「宗教」について思うこと、感じること ---

後半トークのテーマは「宗教」。
ここ数ヶ月、国家レベルで人々の注目や関心を集めている
「宗教」について訓市が率直に感じていることを語る。
留学時代に過ごした米テキサスでの生活を経験して感じた
日本とは異なる宗教観とは?


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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。

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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2022.11.06

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Cold Heart (PNAU Remix) / Elton John & Dua Lipa

2

No Surrender (Live Version) / Bruce Springsteen & The E Street Band

3

I Hope That I Don't Fall In Love With You / Tom Waits

4

Thirteen / Wilco

5

夜の想い / フィッシュマンズ

6

Kiss On My List / Daryl Hall & John Oates

7

One Of These Mornings / Moby

8

Sun In My Morning / Saint Etienne

9

For You / Dionne Warwick

2022.11.06

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。



KUNICHI was talking

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これだけ長い間に政治と宗教の問題が取り上げられているとリスナーの皆さんも色々考えると思いますし、ピンと来ない方でも「何がそんなに騒いでいるんだ」って言う若い人にも会ったことがあってびっくりしたんですけども、日本という国はそもそも宗教観が薄いというか、色んなものがたくさん混在していてピンとこないって言う人が多いかと思います。初詣は神社に行って、クリスマスを祝って、結婚式はドレス着てチャペルで、そして葬式はお寺で木魚。何でもありだなっていう国ですし、あらゆるものに神様が宿っていると何となく小さな頃から感じている国民性です。海外に出かけて、時に初めて長く滞在する時に感じるのが宗教観の違いだと思います。どこの国に行っても、そこのマジョリティーが信じている宗教っていうのが生活に根付いているといいますか…。僕が最初にアメリカに行ったのは80年代で、それもニューヨークやロサンゼルスだったので、ただアメリカってすごい!かっこいい!としか思わなかったんですけども、高校になってテキサスの学校に1年間行った時、テキサスは“バイブル・ベルト”と呼ばれるプロテスタントの信仰が強いっていう南部一帯に行った時には、あぁ宗教がある生活ってこういうものなのだと初めて感じました。何しろ夕飯の前には父親が必ず神に祈りを捧げて皆黙祷しますし、毎週日曜日にはほとんどの街の住人が教会に集まって牧師さんの話を聞いていましたし、そのあと子供にはサンデースクールっていうのがありました。僕は最初の1ヶ月で行くのを止めてしまいましたけど、教会には親と一緒に1年ほど通いました。学校生活の節々でも教師が聖書に触れた話をしょっちゅうします。自分=日本人とアメリカ人の一番の違いって何だろうと思ったのが、何か悪いことをしたり問題を起こした時に僕らっていうのはまず最初に恐れるのが親や兄弟、知り合いにバレたらどうしようと考えると思うんですが、アメリカですと最初に神様に知られたらどうしようって思うらしいんですね。そのくらい宗教というか神様の力が強いというか、1人の神様を信じる“一神教”っていうやつですよね。それと日本の色んな神様がいる“多神教”と言っていいのか…大きな違いだと思います。興味深かったのが、僕がインドに行った時にアメリカ人の若いヒッピーのような人たちにたくさん会ったのですが、彼らはいかに現代のアメリカが毒されているか、キリスト教の価値観がいかに酷いか…。だからインドに来てヒンドゥーになったり、その時流行っていたグールーがいる新興宗教にハマってるそんな人たちに結構会ったんですが、要はキリスト教の皮だけを張り替えたような信じ方をしてまして、結局牧師のような人とか法王みたいなのがいて、その1人を奉るんですよね。「んんー、これで良いのかなー」「何か根本的にこの人たち前と変わってないような気がする」って宗教心のない僕は思ったんですけど。宗教っていうのは一体なんなんでしょうね? 人が孤独だったり、孤独を大人数の中にいても感じたり。そういう毎日の中で何か心の拠り所を探し求めるものなのでしょうか。



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心の拠り所になったり、日常生活を穏やかにしてくれたり、自分が1人じゃないと孤独を癒してくれたり、今が辛くても先に救いがあると教えてくれるのが宗教なのかなと僕は何となく思ってました。それだけでしたらなんの問題もなんですけども、自分の宗教のほうが他の宗教より正しい、善と悪みたいな考えが出てきたり、「こんなに良いものなんだからあなたも信じなさい!」と無理矢理人に押し付けてきたりするとそこに問題が出てきます。過去から現在に至るまで起こり続けてきた戦争も、人を平和にするための宗教が理由であることがほとんどです。本当にそうなってくると宗教って一体何なんだろう? 何の為にあるんだろう?とよく思います。四方を海に囲まれた日本では違う宗教の国と国境を境に攻められるというような経験がほぼないので、どこか海外での戦争を他人事のように感じてしまいますが、地続きの大陸では国境と宗教の違いっていうのは遥かに現実的なことです。信仰の自由っていうのはとても大事なことで、例えば独裁者が支配する国にはそんなものはありませんし、一つの教え、考えを押し付けてくるような国では個人の意見やその反対の意思っていうのも無視されてしまいます。とは言え信仰の自由だと言って人を洗脳したり、死に追いやるようなものははっきりと除外するべきですし、そもそもそれって宗教とは呼べないんじゃないんでしょうか。僕がかつて住んでいたテキサスのフットボールの試合で行ったこともある街で前に大事件がありました。キリスト教から発生した新興宗教で“世紀末思想”というか、終わりの日が来るっていうのを焚きつける教祖さんがいて、街に立て篭もって警察と銃撃戦になってみんな自害してしまったんですけど、信者の人たちっていうのは自分が洗脳されているとは思わないっていうのが厄介なところで、色んな問題を抱えて救いを求めた結果、酷いものに巻き込まれてしまったんですけども。大体良くない宗教っていうのは信者より、そもそもそれを焚きつけてる上の人たちが問題があることが多いというか全てだと思います。なので、おかしな評判があるところには近づかないことです。何かあったら深入りする前に身近な人に相談したり、相談する人がいないっていう人もいると思うんですが、ちょっと調べれば多分そういう相談所とか警察に聞いても良いと思うんですよね。毎日が辛いとか色々あると思うんですけど、心の平穏や拠り所を得るのにお金がそんなに必要な訳がないと忘れないでください。初詣で神社にお参りに行く時、ご縁がありますようにって僕も5円玉を探して賽銭で投げるんですけど、僕の隣の家族が1万円を入れたからといって、その後の1年が僕より良くなるなんてことはないと思います。寄付っていうのはただの心づけじゃないですか。なので、お金をたくさん求めてくるところっていうのはおかしいと思いますし、そもそも宗教の基本っていうのは他者への寛容性だと思います。自分は自分、他人は他人。自分の考えを押し付けずに、どんな人もまずは認めてあげる。それを認められない宗教っていうのは宗教じゃないと思います。以前も番組で話したことがありますが、僕は無宗教の人間ですけど僕なりの神様みたいなものがあります。どこの誰だか分かんないですけど、「ありがとう」って言ってみたり、太陽が昇って今日も1日が始まってありがたいなとか、自然はすごいなとか…。そこに僕が感じるものに何か名前や姿がある必要はありませんし、人とシェアする必要もありません。そんなもので良いんじゃないのかなって僕は思います。