今週も、今年度アカデミー賞ノミネート作品をご紹介します。

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「マ・レイニーのブラックボトム」 

第93回アカデミー賞のノミネーションで主演男優賞、主演女優賞を含む5部門でノミネートされた注目の作品!

タイトルにもあるマ・レイニーとは、1882年にアメリカのアラバマ州で生まれ、『ブルースの母』と呼ばれる、実在したシンガーです。

マ・レイニーを演じたのは映画「フェンス」でアカデミー賞助演女優賞を受賞、アメリカのエンターテインメント界で最高峰といわれる3つのアワード、アカデミー賞・エミー賞・トニー賞で受賞を果たした初めての女性アフリカ系アメリカ人としても話題を集めた、ヴィオラ・デイヴィス。マ・レイニーのバンドでトランペットを担当するレヴィーを演じたのは、映画『ブラックパンサー』で主演を務めたチャドウィック・ボーズマン。彼は去年8月に星になってしまいました。この作品が遺作となります。 オスカーの主演男優賞候補です。

ストーリーをご紹介しましょう。

時は、1927年。アメリカ・シカゴ。ヴィオラ・デイヴィス演じる人気ブルースシンガーでアフリカ系アメリカ人のマ・レイニーは、大遅刻で 録音スタジオにやってきます。彼女は遅れてきたにも関わらず、歯に衣着せぬ物言いでバンドメンバーやプロデューサーに様々なことを要求。そして、彼女は対立するアフリカ系ではないプロデューサーに、一言、言い放ちます。

『あんたたちが欲しいのは、私の歌声だけ。』

(マ・レイニーは制作陣のことをまっっったく信用していません。)

そんなマ・レイニーのバンドでトランペットを担当しているレヴィー。(チャドウィック・ボーズマンが演じています。)彼は野心に溢れたプレイヤーです。自分で曲を作り、マ・レイニーの曲も 流行りに合わせてアレンジ。「だって、そうした方が、白人に売れるぜ」

しかし、マ・レイニーは、「魂を売るような真似はしたくない」レヴィーは、バンドメンバーやマ・レイニーと もめてしまいます。メンバーに レヴィーは自分の過去、そして、想いをぶつけます。

そして、そんな中、マ・レイニーのレコーディングが始まります。

音楽への情熱だけが彼らを動かしているわけでは、ありません。実は、人種間の対立も、その背景にはあって、まさに、今のアメリカとも 重なる部分がある作品。マ・レイニーの想い、レヴィーの想い、そして、彼らが迎える結末を、ぜひ確かめてください。

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