PLAY 25年分のラストシーン」 

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25年間撮り続けたホームビデオをつないで出来事を振り返っていく、という手法で、当時を再現した作品が公開となります。(誰かの体験をもとに作られたように見えますが、ストーリーはフィクションです。)

写し出されているのは1990年代から2010年代まで。フランスワールドカップやミレニアムカウントダウンなどのイベントを挟みつつ、主人公・マックスの目線で切り取られた、懐かしい日々の物語です。

1993年のパリ。

13歳の誕生日にビデオカメラをプレゼントされたマックスはどこに行くにもそれを持っていき、家族や友達との日々を記録し始めます。そして25年が経ち、38歳になったマックスはこれまで撮りためたビデオをまとめるため、ビデオを再生。そこに映し出されるのは友達と馬鹿騒ぎした日々、幼馴染のエマと出会った日、みんなでナイトクラブに遊びにいった日や馴染みのメンバーと行ったバルセロナ旅行。そして、フランスワールドカップでフランスが初優勝し、夢のようなお祭り騒ぎを体験したこと。どれも忘れられない思い出ばかりです。

その中で気になるのは、ずっと一緒に過ごしてきたエマを無意識に追っていてビデオに撮っていること。当時のエマもそれに気づいていて、二人の距離は縮まるかと思いきや、そんなこともなく、エマとは友達の日々が続いていきます。

マックスもエマも、それぞれ自分の夢を追い、恋愛も失恋も経験して大人になります。エマと離れてからも、マックスはずっとビデオを撮り続けます。そして今、そのビデオのラストシーンを撮るためマックスは動き始めます。

映画 『PLAY 25年分のラストシーン』。

この作品の監督を務めたアントニー・マルシアーノさんのコメントが届きました。なぜ、この作品を作ろうと思ったのでしょうか??

この『PLAY』という作品は、この年齢になったらもう二度とできないことを、もう一度体験してみたいと思って作りました。 初恋、家族や仲間との話、18歳や20歳の時のバカンス。また1998年のフランスワールドカップや2000年のミレニアムパーティなどの思い出。自分自身の人生のたくさんのそういう瞬間をもう一度体験してみたかった、そしてみんなにもこの体験をしてほしいと思い、観客の皆さんがビデオカメラを回しているかのような、主人公の目線から観られる映画を作りました。そうすることでそれぞれが自分自身の人生をもう一度振り返ることができると思ったからです。この映画を観て、ぜひ皆さんも自分の人生を振り返ってみてください。泣いたり、笑ったり、人生について考えてくれたらうれしいです。

また、監督はこんなコメントもしています。

「登場人物には台本を 大筋だけ 把握してもらい、細かいことは忘れてもらって、セリフは 彼ら自身の言葉を言ってもらうようにしました。芝居をより自然にリアルに見せるためには、そうすることがすごく大切だったんです。」

マックスが撮り続けた25年分のホームビデオ、そのラストがどうなっているのか、ぜひ、劇場で見届けてください。