アートイベント「UENOYES 2019 FLOATING NOMAD」

日比野克彦さんが総合プロデュース、あすあさっての二日間、上野恩賜公園 竹の台広場で開催される、「UENOYES(上野イエス) 2019 Floating Nomad」。

floating nomadとは、浮遊する遊牧民。

このテーマに込められているのは、上野恩賜公園というオープンな空間に、多様な国と地域から集まった様々な立場のクリエイターが、まるでノマドのように思い思いの装いで集い、表現やパフォーマンスをすることで、「多様な人を受け入れる社会を表現したい」という想い です。

メインとなるのは、ファッションデザイナーの山縣良和さんによる、ファッション、衣服の表現のあり方を広げるファッションショー。現代の魔女をテーマに、噴水広場の噴水前に様々な装いの人たちが、通りすがりで立ち現れ、ノマドのように去っていく、という一風変わったショーになるそうです。こちらは明日土曜開催。

ほかには、写真家 篠山紀信さんが奈良を起点に、北京、イランのペルセポリス、シリアのパルミラ、トルコまで旅して捉えた 「シルクロード」写真展も。

「UENOYES(上野イエス) 2019 Floating Nomad」は、あすあさって上野恩賜公園 竹の台広場で開催。

映画 『ラフィキ:ふたりの夢』  明日 公開       

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ケニア映画として、初めてカンヌ国際映画祭に出品されたのにケニア国内では上映禁止。なぜなら、主人公たちが『違法な恋に落ちるから』。

そんな作品が日本にもやってきます。

舞台はケニアです。看護師を目指すケナは、仲の良い友達はいますが『女性は働かずに良い妻になればいい』など、古いしきたりにとらわれている彼らの考えに同意できず、悶々とする日々を送っています。ケナの父は 国会議員に立候補し、そんな父をケナは応援していますが、ある日ケナは、父の対立候補の娘であるジキと出会います。

自由奔放で自分の意見をはっきり言うことができるジキ、

目標を持ち、人知れず努力しているケナ。

ふたりは古い考えにはとらわれず、自分たちのやりたいことを全うできるよう『私たちは本物になろう。』と誓い合います。しかし、お互いに強く惹かれ合うケナとジキの間にある友情は次第に愛情に変わっていきます。

ケニアでは同性同士の恋愛は今でも『違法』。

気持ちを確かめ合うふたりは、本当の自分を貫くのか、社会の望む自分になるのか、選択を迫られます。

そんな映画 『ラフィキ : ふたりの夢』。ワヌリ・カヒウ監督からコメントが届きました!なぜ、この作品を作ったのでしょうか??

アフリカの若い人たちの愛の形を表現したかったです。私が映画館でアフリカの若いカップルの恋愛映画を見たのは何年も前です。私たちは恋愛モノのストリートDVDやテレビはたくさんありますが、アフリカ発の真の恋愛映画はごく少数しかありません。私はこの作品を映画史に加えたかったのです。映画がアフリカを変えることができます。この作品は映画史に加えられるべきです。カンヌ国際映画祭はどの作品も扉を開けています。

私たちの映画は『声』として、『記憶』として映画として残さなければならない。私たちの声は平等で皆さんに届けられなければなりません。

強いメッセージが込められたこの作品。 あなたにはどのように届くのでしょうか。また、監督はこの作品について

『ふたりの若い女性の恋愛について映画を作るということは東アフリカにおける同性愛、ひいては大きな人権問題に立ち向かうということです。沈黙させられた人々の声を、本作が代わりに叫ぶことを願っています。』

というコメントも残しています。音楽・ダンス・ファッション・アートなど、カラフルなアフリカンカルチャーとともに紡ぎ出される、ケナとジキの心模様。ふたりの結末、ぜひ見届けてください。