この時間は毎週、新型コロナウイルスの話題を中心に、世界各地の最新状況を伺っています。今朝は、中東・イスラエルとニュージーランドの通信員の方に回線をつないで、お話をうかがいます。

●イスラエル在住 / 新田 朝子さん

メモ:累計感染者789,485人 死者:5,803

Q1 まず、現在までのイスラエル国内の感染状況について教えてください。

A1 イスラエルではこれまで感染状況に応じて3回ロックダウンが行われています。3度目のロックダウンは、12月末~2月上旬にかけてで、その間に多い時で1日あたりの感染者数が1万人を超えました。(人口は900万人程度)現在は徐々にロックダウンが解除されつつありますが、2月半ばごろから感染者数は3000人~5000人程度で推移しています。緩やかに感染者数が減っている傾向にも見えますが、決して大幅に感染者数が減っているとは言い難い状況です。

Q2 昨年12月19日の接種開始後、ワクチン接種が世界最速と言われているイスラエルですが、すでに様々な研究結果も出ているようですね。(現地ではどのように報じられていますか?)

A2 イスラエルの保健省は、ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンを2回接種して2週間経過した場合、感染したあと死亡を防ぐ効果が、接種しなかった場合に比べておよそ99%減少したと発表しています。さらに重症化を防ぐ効果は99・2%、感染を防ぐ効果は95・8%と伝えられています。

Q3 新田さんもすでに二回目の接種を終えられたとのことですが、接種時の状況など教えていただけますか?

A3 1回目の接種の後は腕の筋肉痛のような痛み以外、目立った副反応はありませんでした。腕の痛みは2,3日続きました。注射の瞬間は、針が刺さる痛みも感じないほどでした。3週間後の3/2に2回目の接種を受けてきたのですが、、接種の時の痛みはこの日の方が強かったようにも感じます。針を刺す場所にもよりそうです。帰宅後、3時間ほど経過したあたりから体がぽかぽか暖かくなってきて、熱を測ると36.9°でした。平常の体温と比べると少し高い印象です。その後は頭痛や体のだるさ、眠気が出てきました。翌日もこのような症状が続きましたが、高熱が出るといったようなことはなく、接種から30時間近くたった現在は、体調は回復傾向にあります。

Q4 現在のエルサレムの街の様子、お住いのみなさんの生活の様子はいかがですか?

A4 徐々にロックダウンが解除されていて、現在はショッピングモールや小売店などの再開により、人の出が増えてきています。レストランは現在もテイクアウトまたはデリバリーのみの営業となっていますが、次の日曜日には、小さなレストランやカフェなどが一部で再開する可能性があると、現地メディアが報じています。こちらは特にワクチンの接種証明は必要ないそうなのですが、2回のワクチン接種を終えたことを証明するグリーンパスポートがないと、スポーツジムの利用やイベントの参加、ホテルの宿泊などが認められない状況となっています。

●ニュージーランド・クライストチャーチ 晝間 尚子さん

メモ:累計感染者2,384人 死者26

Q1 最大都市オークランドでは再びロックダウンとなったそうですが、どのような状況なのでしょうか?

A1 ニュージーランドは「早く、厳しい」対策でコロナをゼロにしてきた、今回も感染拡大しているからロックダウンしたのではなく、早く抑え込むため。今回はコロナ感染が疑われていた期間中に自主隔離をしていなかった感染者が出たのもロックダウンの理由の一つニュージーランド最大の都市オークランドは警戒レベル3(4段階中)のロックダウンで、学校閉まってはオンライン授業、会社はエッセンシャルワーカー以外は出勤できないから家で、公共の施設もお店も全部閉まっている、一緒に住んでいる人以外と会うことも禁止。一週間だけと短いけど、これで収まれば解除になるだけで、様子を見てまた延長される可能性もあるオークランド以外はレベル2で、大人数の集会は禁止されているけど気を付けた上で普通の生活ができている。全国的にイベントも週末のマーケットもほとんどキャンセル

Q2 未明の地震もあったばかりですが、クライストチャーチを襲った大地震から先月22日で10年が経ちましたが、先日、追悼式が行われたそうですね。

A2 クライストチャーチ中心部に流れる川辺に、犠牲者全員の名前が入った「追悼の壁」があって、そこで追悼式典がありました。地震から10年たった2月22日は国内で市中感染がない、コロナを完全に国境でくいとめている状態だったから4段階ある警戒レベルのうち一番低い「警戒レベル1」だった集会の制限もなく、ラグビーの試合にもなんの制限もなく観客を入れた試合ができるような状態なので、地元の人がたくさん集まりました。

Q3 ワクチン接種の状況はいかがですか?

A3 ニュージーランドの国境で働く人たちのワクチン接種がもうはじまっています。その次に国境で働く人の家族が受けることができて、そのあとまずは医療関係者が優先的に受ける全国民に必要なだけのワクチンを政府が抑えていて、無料で受けられるように準備している。

Q4 ニュージーランド国内のポジティブなトピックはありますか?

A4 最大の都市オークランドは今回で4回目のロックダウンなんですが、ニュージーランドの他のエリアは最初のロックダウンだけでコロナを完全に国境で封じ込めていて、市中感染がゼロだから、去年から気を付けた上で普通の生活をおくれている。マスクもしないで普通に生活できるのは世界の状況を考えてとてもありがたいこと。国内旅行も盛ん。ニュージーランドがコロナ封じ込めに成功しているから、海外に出ていたニュージーランド人や永住権を持っている人がNZに戻ってきている(今国境は閉まっていても、自国民や永住権保持者は入国できる)ただ、NZに戻って家を買うのもあって家の値段が急激に上がって、はじめて家を買う人が買えないと社会問題に。