今朝は長崎県の対馬です。九州と韓国の間に浮かぶ離島で、直線距離では福岡県より、韓国の方が近い国境の島です。南の端から北の端までの移動は、車でおよそ2時間。土地の9割近くが山地で、原生林が残る自然豊かな環境。クマ、タヌキ、キツネ、ウサギ、リスなど本土の動物がおらず、ツシマヤマネコやツシマテンなど、希少な動物が生息する、独自の生態系を保っています。リアス式海岸の浅茅湾を一望できる展望台がある烏帽子岳などが、観光スポットとして知られています。

●長崎の食文化に欠かせないのが「あご」の「だし」

対馬の東西は対馬海流が流れていて海産物が豊かです。なかでも近海で獲れる「とびうお」は「あご」と呼ばれていて、引き締まった身で脂肪が少なく、澄んだ出汁が取れます。生の「とびうお」のウロコをはがして、内臓を取り出し、きれいに洗って串を刺し、炭火で焼いてから天日乾燥させたものが「焼きあご」。

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炭火で焼くことで旨味が凝縮され、香ばしい香りで味に深みが増します。出汁をとる際は、「焼きあご」を時間をかけて水につけおきした後に、煮込まずにさっと温めるくらいで取り出すのがポイント。そばやうどんのつゆとして、また朝はおすましにしてあっさりといただきましょう。

今朝は長崎県の「焼きあご」をご紹介しました。東京では日本橋にあるアンテナショップの「日本橋長崎館」で「焼きあご」だけでなく、「あごつゆ」や「あごだし」などいろいろな「あご」を使った商品を手に入れることができます。