今朝は長野県です。

江戸時代になってすぐ、幕府は全国的な道路網を整備しました。主要な五つの街道のうち、江戸から京都までを結んだ東海道と中山道。中山道は「木曽路」とも呼ばれていて、69ヶ所の宿場を置きそのうちの11の宿場が長野県の木曽にあります。

当時は急ぎ足で行き交う人々も多い東海道とは違い、中山道には山あいの道をゆっくりと旅する、という風情がありました。石畳の道、多くの旅人をもてなした旅籠、そして古い石仏など、江戸時代の宿場町の面影が今も残ります。

●長野県・木曽名物の漬物は「すんき」。

「すんき」とは、塩を使わずにカブ菜を発酵させた漬け物で、古くから地元に伝わる保存食のひとつです。赤カブの葉と茎の部分を湯通しし、乾燥させた古漬けと一緒に漬け込むことで、独特の酸味と風味をまといます。

木曽地方は海から遠い山国なので塩はとても貴重な食材でした。そのため、塩を使わない発酵法が確立されました。これから寒くなる時期に漬け込まれ、冬の終わり頃までが旬。しゃきしゃきした食感で噛みしめるほどに口の中に酸味が拡がります。食べやすい大きさに刻んで、鰹節とお醤油をかけたものをあたたかいご飯の上にのせて、どうぞ。

地元では ごはんのおともだけではなく、油炒めや、そばの具材としても使う事も多く、様々なレシピで食べられる食材だそうです。