今朝は、メキシコ合衆国です。首都メキシコシティから飛行機でおよそ1時間。メキシコ湾岸にある港町「ベラクルス」は、今から500年前にスペイン人が初めてメキシコに上陸し、植民地を築いた場所です。海沿いには、サン・フアン・デ・ウルーア要塞という、海賊などの攻撃を防ぐ、軍事基地がありますが、今では博物館として、国内外から多くの観光客がやってきます。

街のあちこちからはいつも、さまざまな音楽が聞こえてきますが、特に道端で「マリンバ」を弾く人々がたくさんいるのが特徴的です。また夜になると「ソン・ハローチョ」というベルクルス発祥の伝統的なダンスミュージックで踊る人たちも広場に集まります。来月末からは大規模なカーニバルが行われるため、特にその練習などで毎日にぎやかな風景がくりひろげられます。

●メキシコの朝は「トルタス(Tortas)」で始まります。

スペイン語で「お菓子」という意味の「トルタス」、メキシコではいわゆるサンドイッチのことをいいます。使うパンは2種類あって、少し柔らかい食感で、バゲットに似た形の「ボリージョ(Bolillo)」か、ハンバーガーのバンズのような円形の「テレラ(Telera)」。そして、はさむ具としてはトマト、玉ねぎ、ハム、チーズなどが定番です。「タコス」よりも食べごたえがあって朝ごはんにぴったり。メキシコ国内では、レストランで出てくるというよりも、あちこちにある屋台やスタンドで買って食べるのが一般的です。

中でも健康的な朝ごはんとして人気なのが「トルタ・デ・ワカモレ」。つまり「アボカド」を使ったサンドイッチです。ペースト状にしたアボカド塗り、他の具をはさみます。さらに、食欲を刺激するぴりっと辛いソース、隠し味にライムを絞って爽やかにいただきましょう。

地元産の深いコクのあるコーヒーと一緒にどうぞ。