今朝は沖縄です!高い山や大きな川がない沖縄は、水資源に乏しい島でした。ただ地下には琉球石灰岩でできた鍾乳洞があり、そこを流れる水が県内のいたるところから湧き出ます。湧き水をひいてきた場所を地元では「樋川(ひーじゃー)」と呼び、水道網ができる前は、大事な生活用水の場所でした。飲料水だけでなく、洗濯や、家畜の水浴び場として、様々な用途で住民が大切に使ってきたという「水場」。また近隣の人々のコミュニケーションの場でもありました。沖縄には琉球王朝時代から旧正月の元旦に早く起きて水を汲み、その水で手足を洗うと若返る、という言い伝えが残ります。「若水」と呼ばれるお正月の水を大切にする習慣は全国にありますが、沖縄ではこの言い伝えの「お水撫で」で、健康な一年を過ごすことを祈ります。

●沖縄には「おせち料理」がありません。

中国の影響を受けながら独自の文化が発展した沖縄。本土のお正月では欠かせない「おせち料理」や「お雑煮」はもともと沖縄にはなく、親戚一同が集まるお正月には、豪華な料理をいただくのが一般的です。これは「御三味(うさんみ)」と呼ばれ、中国から伝わった神仏へのお供えが基本となっていて、「天・地・海」の食材を使った料理が正方形の重箱に詰められています。そして沖縄のお正月の主役はなんといっても豚肉です。細切り昆布を、かつおと豚肉の出汁で炒め煮にした「クーブイリチー」、豚の内臓を使ったスープの「中身汁」、短冊切りにした豚の三枚肉にかまぼこやしいたけなど、沢山の具を入れた味噌汁が「イナムドゥチ」。このように、さまざまなレシピで豚肉が使われます。沖縄ならではの「御三味」、お腹いっぱいいただきましょう。