今朝はパナマ共和国です!パナマ西部にある「ボケテ (Boquete)」という小さな街は、標高3475メートルのバルー火山の山すそにあり、豊かな自然に恵まれた高原のリゾート地。一年中涼しくて、山から吹き下ろす風のおかげで、雨と霧が多いため、水が豊富なのが特徴です。山あいのあちこちでは温泉が湧き出ていて、天然の温泉を巡るツアーもあるようです。

この「ボケテ」の街の周辺は、水が豊富であることに加え水はけがよく、コーヒー栽培に適しているため、近年、パナマきってのコーヒー名産地として発展。大規模なコーヒー農園も点在していて、世界的に有名な高級品種が作られています。

●とっておきのコーヒー豆の品種は「ゲイシャ」。

1930年代にエチオピアで発見されたコーヒー豆の「ゲイシャ」、見つかった場所の村の名前が由来となっている品種です。「ゲイシャ」種のコーヒーの木は他の品種に比べ、同じ敷地面積でも収穫量が極端に少ないという希少な品種。エチオピアからパナマにも渡りましたが、他の品種の陰に隠れ、長い間あまり存在を知られていなかったようです。しかし、2004年に行われた国際的な品評会で、パナマ産「ゲイシャ」種が、当時の最高価格で落札され、一躍世界中の注目を浴びました。挽いたばかりでの豆で淹れた「ゲイシャ」種のコーヒーは、一口含んだだけでお花のような香りが鼻へと抜けていき、普通のコーヒーとは全く違う味わいが特徴です。通常の数倍という価格で取引されることが定着し、「スペシャリティコーヒー」のブームのきっかけにもなりました。今では「ボケテ」では「ゲイシャ」種の生産が盛んになり、世界中からコーヒー好きが訪れるようになりました。かぐわしい香りを楽しむためにストレートでどうぞ。