今朝はサモア独立国です。ニュージーランドの北2300 キロメートルにある島国のサモア。ウポル、サバイイという二つの大きな島と、7つの小島をあわせた、東京都の1.3倍ほどの面積の国土におよそ20万人が暮らします。どこまでも続く青い珊瑚礁のビーチや、島全体に広がる熱帯雨林があり森の中の洞窟、滝などの自然を体験することができます。ポリネシアの中心として、古代から受け継がれた伝統文化が残り「宝島」や「ジキル博士とハイド氏」を書いたイギリスの小説家スティーヴンソンが、晩年を過ごした島として知られています。その住居は博物館になっていて、世界中から観光客が訪れます。

●サモアの郷土料理は「ウム料理」。

「ウム料理」は鍋や釜などの調理器具を一切使わず、食材を石焼きにするという伝統的な料理です。いろりのような屋外の調理場で火を起こし、たくさんのこぶし大の石を、かなりの温度まで温めたところで、バナナの葉っぱなどで包んだ食材をくべます。さらにその上に熱い石を置いてから、大きなバナナの葉を蓋をするように乗せ、蒸し焼きにするというシンプルな料理です。

一般的な食材は、甘くない青いバナナやタロイモ、パンの木の実などで、きつね色に焼きあがった、あつあつのものをいただきます。蒸し焼きにしたこれらの食材は、まさに石焼き芋のような、ホクホクとした食感で、塩を振ったり、バターを塗って味を整えます。そのほか、魚や肉など手に入れた食材を何でも蒸し焼きにするのが、「ウム料理」ですが、これを調理するのは男性の仕事。すりつぶしたカカオの実を水で溶かして煮立てた、甘くて濃厚なサモア風のココア「ココサモア」と一緒にどうぞ。