今朝は鹿児島県の南、奄美大島です。鹿児島市と沖縄の間にある「奄美群島」最大の島。その奄美大島の地場産業は「大島紬」の着物です。島で自生するテーチ木と呼ばれる木を煮出した液体で糸を染め、鉄分の多い泥の田んぼに浸し、何度も揉み込んで艶のある黒や、濃い茶色などに仕上げます。

このように糸を染めてから織りあげる「先染め」と呼ばれる手法は「大島紬」の特徴で、織り上がりの「図案」デザインからその完成まで、すべての工程において職人が手作業で作り上げる着物です。織ってから色を染める手法の「後染め」とは違い、味のある生地は裏表がなく、仕立て直して三世代にわたって着ることができる丈夫な織物として知られています。近年は後継者不足による技術の伝承が課題ですが、若手職人が立ち上がり新しい方法を模索しています。

●朝は長寿のための「万寿瓜」をいただきます

「万寿瓜」とはパパイヤのこと。熟したパパイヤの種を取り除いてオレンジ色の果肉を食べるのがフルーツとしての一般的な食べ方と言えるでしょう。しかし、熟す前の青いパパイヤは、炒め物やサラダに使うなど、奄美大島の日常の食卓に欠かせません。

「パパイヤ漬け」は、薄くスライスしたパパイヤを醤油や味噌、黒糖、酢などの調味料に漬け込んで作ったもの。ウリの漬物に似た、コリコリと歯ごたえのある食感で、あっさりとした味は、ご飯のお供にも、お茶うけにも合う一品です。朝はあたたかい白いご飯の上に「パパイヤの漬け」をのせて、ダシ汁をかけてお茶漬けにしてどうぞ。