今朝は山形県の中央東部にある東根市です。「さくらんぼ」の生産量が日本一で、代表的な品種である「佐藤錦」発祥の地でもあります。

明治時代に政府が産業振興のため外国の「さくらんぼ」の苗木を配りますが、収穫時期が梅雨時に重なるなどで品質が安定せず、なかなか商品になるようなものが作れませんでした。そこで、日本の風土に合う品種改良の末、大正11年に誕生したのが、いまや圧倒的なシェアを誇る品種「佐藤錦」です。その生みの親、佐藤栄助の功績を讃えたブロンズ像が「さくらんぼ東根駅」の駅前にあります。「佐藤錦」が収穫のピークを迎える7月の上旬ごろまで、「さくらんぼ狩り」にやってくる観光客などでにぎわいます。

●もうひとつの東根市の名産品「お麩」をいただきます

中国より伝来した「麩」を作る技術は、京都や金沢をはじめ、全国に伝わりましたが、良質な「水」と「麦」があるこの地には江戸末期、関西からやってきた職人によって伝えられたとのこと。肉や魚がなかなか手に入らない内陸部の、貴重なたんぱく源として、そして保存食として、日持ちする「焼き麩」が作られるようになります。

東根市で作られたお麩の特徴は、グルテン含有量の多さ。もっちりと歯ごたえがあって、ダシをたっぷりと含みます。

朝は、お味噌汁の具としていただきましょう。