「コネクテッドカー」という言葉、各種メディアで知っている方も多いのでは。車が、インターネットと社会と「コネクト」=繋がる時代がすぐそこに来ています。そもそもコネクテッドカーとは一体何なのか、どのように便利で、私たちの生活はどう変わるのかを 株式会社インプレスCar Watch執行役員コンシューマーメディア事業部長 谷川 潔さんに伺います。

JK : コネクテッドカーとは一体何なのでしょうか?

KT: スマートフォンの通信部分や便利な部分が車に搭載され、車と色々なものがインターネットに繋がる、正に「コネクトする」ということです。

JK : 我々にとって、何が便利になるのでしょうか?

KT: スマートフォンみたいに繋がることによって、例えば車の位置情報が共有されることでより正確な渋滞情報を得ることができ、目的地に早く着けます。また車とスマートフォンも繋がるので、スマートフォンでエアコンを操作出来たりもします。更にはメンテナンスの面でも、車の走行距離を正確にモニターすることで適切にオイル交換をできるようになったりもします。

JK : 危機管理システムも精度が高くなるのではないですか?

KT: 危機管理という点では、事故が起きた時にエアバッグが発動した等のデータがD-Call Netというシステムに通知されて対応が早くなります。2011年に行われた実験では、ドクターヘリの出動が17分早まったという結果が出ました。

JK : 一方で情報が駄々漏れてしまうリスクもありますよね。

KT: 6月後半に国連によるサイバーセキュリティの基準が決まりました。リスクが高まると共に、車のソフトウェア自動アップデート等で常に新しい形でガードしていきましょうという方向になっています。

JK : 今後の展開としては、膨大なビッグデータに価値がありますよね。

KT: はい、ビッグデータを活用して、車のみならず自治体や社会を良く出来ます。例えば、ある交差点でブレーキがよく踏まれるというデータを調べてみると木が高くて見通しが悪いということがわかり、木を切ることでその交差点の安全性を上げたということがありました。

JK : 安全性が高まることが期待されますね。

KT: 道路標識や信号の在り方が変わると思います。「VX」=Vehicle to X、つまりはなんでも車と繋がり、自動運転も広がると言われています。因みに実用はまだ先ですが、自動運転の法整備は日本が世界で一番早いと言われています。

JK : 今後のコネクテッドカーの発展、期待しています!