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夏休みの休暇を取る方が増えてくる時期。アメリカ、サンフランシスコに行く方もいるかもしれません。そのサンフランシスコでは、監視システムとして、顔認証技術の導入、および利用を禁止する条例が可決しました。

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どうして?

犯罪を摘発するために、有用な技術ではないの?とお考えの皆さんも多いことでしょう。顔認証技術に反対する、つまり条例を支持する人たちは、乱用されることから市民のプライバシー、人権を守るとしていますが、ここからは、アメリカ 情報技術イノベーション財団(the Information Technology & Innovation Foundation)のバイスプレジデント ダニエル・カストロ氏に電話でお話を伺います。

JK 今年5月、サンフランシスコ市で、顔認証監視システムの導入を禁止する条例ができたそうですね。この背景をご説明くださいますか?すべての顔認証監視システムの設置を禁止するわけではないんですよね???

顔認証技術によって損害を受ける可能性のあるマイノリティーグループを守るのが目的。 条例案は反テクノロジー政策ではないとし、防犯カメラなどの監視ツールの利用は引き続き可能で、地方検事や保安官が例外的な状況において特定の制限された技術の利用を求めることも可能としている。

the ordinance was not an anti-technology policy. It allows continued use of surveillance tools like security cameras; the district attorney or sheriff can make an appeal to use certain restricted technology in exceptional circumstances as well.

JK 多くの市民が犯罪を見逃すことになると心配しませんか?この条例によってどんな人がメリット受けることになりそうですか? サンフランシスコというのは先端テクノロジー企業の拠点であり、そうした企業が顔認証技術の開発に力を入れていると思うのですが、企業からはどんな意見がありますか?

顔認証技術を巡っては、米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)が警察にサービスを提供しているが、研究者からは、このサービスは肌の色が濃い個人の性別を認識する精度が低いとの指摘が出ており、不当な逮捕につながる可能性が懸念されている。

情報技術イノベーション財団(ITIF)のバイスプレジデント、ダニエル・カストロ氏は、米政府が中国のように顔認証を大規模な監視に利用するといった懸念は行き過ぎだと指摘。「顔認証禁止措置によって(サンフランシスコ市は)旧式の技術の時代にとどまることになる」と述べた

英会話に使える今日のフレーズ、phrase of the day

今日は、「pros and cons」です。

「賛成と反対」という意味で、ラテン語が語源ですが、
英語として広く使われています。

「You need to consider the pros and cons.」

(賛否両論に配慮しなくてはいけません)