今朝は、「一般社団法人 mogmog engine」の活動に注目します。

「もぐもぐ...」食事を示す擬音語ですね。そんな「もぐもぐ」が難しい、咀嚼するチカラが弱いお子さんを持つお父さん、お母さんのコミュニティとして立ち上がった団体です。

mogmog engineが目指すのは、外出先でも、親子で美味しく「もぐもぐ」できる世界。...食事には噛むチカラ、飲み込むチカラが想像以上に必要となります。外食となると、噛むチカラが弱い...、摂食嚥下障害を持つ子どもたちはそのまま食べることができません。

そこで例えば、ミキサーでペースト状にしてご飯を食べることができれば、「美味しい」体験をみんなで共有することができます。ウェルカムな空気があれば、お出かけしやすくなります。そこで生まれる笑顔のために、理解と啓発活動をおこなっています。詳しいお話を、mogmog engineの共同代表、加藤さくらさんに うかがいました。

食を通してインクルーシブな世の中を作るっていうのを見据えて活動しているんですけれども、どういうことかっていうと、なかなか今世の中に重度な障害がある子どもとかお食事、、、、鼻から食べる子もいる胃から注入する子もいるしお口から食べるときにペースト状にして食べる子もいるしってことで、「もぐもぐはそれぞれあるよ」っていうのをなかなか知らない方が多いですよね。なぜそれ知られてないかというと、外でそういった子たちに会わないからだと思うんですよ。それってなぜかというと、そういった子たちが出かけられる先がないっていう現実があるんです。お店に置いてあるメニューで、これ食べれるねっていうものがほとんどない。あとはそもそも車椅子で入れるお店があまりないとか。なので食を通してインクルーシブな世の中を作るってどうやっていくかというと、お店側にミキサーなど機器はお店で用意しておくから気軽に来てねという咀嚼配慮食サービスとか、お店側がバリアフリー化の観点で動いてるとか。そういった視点で動いていくことでお出かけして外食をするようになる。そうなると周りで食べてる方も「ああいう食事を食べる子がいるんだ」っていうのを目にするようになって、どんどん空間全体がいろんな人たちが混じり合っていくインクルーシブな空間なっていくというのが、、、私のイメージの中では出来上がってるんです(笑)そういった食を通して、皆さんが取り組んでいくことでインクルーシブな世の中も実現できるんじゃないかなって思ってます。

こうした啓発と合わせてmogmog engineでは子どもたちも、筋力が衰えてきたおじいちゃん、おばあちゃんも、誰でも美味しく食べることができる「インクルーシブ・フード」の開発や情報提供もおこなっています。

みんなで食べられるインクルーシブフードを作りたいっていうのだけ訴えていて、起点としては子どものために作った摂食嚥下障害用のフードかもいれないけれども、誰が食べても美味しいってなると、誰にとっても良いものになるっていう考えなんです。高齢になった時に自分が食べれなくなっちゃったってなっても美味しいものが世の中にある安心感がありますし、子どもたちも食べれる。

インクルーシブ・フードは概念の話なので、例えばサイゼリヤって摂食嚥下障害がある子どもの親には大人気のファミレスなんです。ミラノ風ドリアっていうご飯の上にホワイトソースとトマトソースが乗ってるんですけど、具材感がない。具材感がない食べ物も実は食べやすい食べ物。そういった既存のメニューも実はこういうのを食べれるよっていう情報を回すことでお出かけしやすくなったりとか、あとはちょっと工夫するだけで食べれるよっていう、、、インクルーシブフードって概念を広めていくと、特別介護食とかしなくても、みんなで食べる食べ物って増えてくよねっていう考えで、開発もしてますけれども既存のあるものもインクルーシブフードだよねっていう概念を広げてっていっているところです。

インクルーシブ・フードのアイディアが広がることで、美味しい笑顔がずーっと続く世界ができるかもしれない。咀嚼を必要としない、インクルーシブ・フード。インクルーシブ・フードのアイディア、そして多様な食体験について。mogmog engineのサイトで感じ取ってください。

お話は、一般社団法人 mogmog engine 共同代表、加藤さくらさんでした。お時間、ステキなアイディアの共有、ありがとうございました!