今朝は、アトピーやアレルギー性疾患がある子どもたち、そのご家族を支援する団体、NPO法人アトピッ子地球の子ネットワークの活動に注目します。電話相談、社会調査、疾患についての啓発活動を28年間続けている団体に去年の春、一通の問い合わせが入りました。「新型コロナの影響で、生活が困難になりました。食料を求めて フードバンクを利用したいのですが......。このままだと、本当に困ってしまいます。」昨年から続く 新型コロナウイルスの猛威。金銭的に困難を抱えてしまった家庭は少なく有りません。すぐに様々な支援が社会に広がりましたが、食料支援のなか、食物アレルギーに対応した食品が極端に少なかったのです。

本当に困られた場合、フードバンクに多くの人が行くと思うんですが、フードバンクにある食品は食物アレルギーで厳しい人にとっては食べられないってお声が入ってきたんですね。経済的に困難な人の中に食物アレルギーの人がいるっていう当たり前の事実なんですけど、そのことをきちんと応援しなきゃっていうことで、チラシを作って発信したところ「私もです」っていうお声がたくさんあって。コロナ禍の1人親の方、妊娠出産の期間の方が、本当に経済的打撃がすごく大きいっていうことがわかって。アレルギー用のミルクも食べ物も、一般のものよりすごく高いっていうことがあって、数、要望としては全然減らない感じで大変なことだなと思って取り組んでいます。

お話は、アトピッ子地球の子ネットワークの事務局長、赤城智美さん。SOSの声を受けて、団体では寄付を募り、食物アレルギーがある方でも安心して食べられる食品を購入。要望があった困窮家庭に、無償提供することを決めました。

この支援は、今も継続的に続けられています。食品アレルギー用の食品や、粉ミルク。支援を受けたい場合は、今の状況を団体へメール、電話でご連絡ください。

また、団体への支援は寄付でのみ受け付けています。例外として、自治体や保育施設で保管されている食物アレルギー用の粉ミルク。賞味期限が近づき、廃棄を検討されている場合は、ぜひ団体へご連絡ください。必要としている家庭へ、提供されます。

問い合わせ先は、https://www.atopicco.org/へ。

食物アレルギーやアトピーのある子どもたち、その家族を支える赤城さん。支援の、その先。どのような未来を見つめているのでしょうか。

私達は「需要と共感」っていう言葉と、誰もが共に生きられる社会「共生」っていう言葉をウェブサイトに書いてるんですけれども、人と違うことが抵抗なく理解し合える社会っていうのが作れたらなっていう風に思ってます。食物アレルギーだけじゃなくて、人と違うことで差別されたり、みんなと楽しく過ごせなかったり。中には生きるのがつらいと言葉を発する子どもたちもいるので、そういう子たちが受け入れられるっていうか、差別の意識なく過ごすことができる社会が実現したらいいなって思ってます。その「差別なく」っていうのは多分食物アレルギーの人がっていうことじゃなくて、身体に障がいのある人がとか、国の違う人がとか、外国ルーツのある子どもたちが日本でとか。いろんなことに共通してるんじゃないかっていう風に思っています。

  • 自分と他人を比べて、気持ちを落としてしまう子どもたちをゼロに。
  • その先に見つめるのは、支え合い、ともに生きる「共生社会」の実現
  • 人との違いを認めあう。大人が、お手本になっていきましょう!

たくさんの気付きをいただきました。NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク、赤城智美さん。お話、ありがとうございました。