今朝は、国際協力NGO ピースウィンズ・ジャパン、里脩三さんをお迎えしました。

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Q  まずは団体の活動について、ご紹介いただけますか?

団体は1996年に設立されたNGO(非営利団体)です。現在、戦争や紛争による難民、自然災害による被災者支援などを目的に日本を含め18ヵ国で活動しています。また、近年は国内における災害支援にも特化しており、東日本大震災(2011年)、広島土砂災害(2014年)、熊本地震(2016年)、西日本豪雨(2018年)などでも支援活動を行ってきました。

Q  そして団体では、先日 本島に上陸した台風15号、そして19号、こちらの被災地支援もおこなっていらっしゃいます。里さんは19号の被災地となった長野で支援をされていたんですよね?現地の状況はいかがでしたか?

私も発災後すぐに被災地である長野市に支援活動のために向かったのですが、多くの住宅が水に浸かってしまったため、大きな被害を受けた地域では道路脇に使えなくなってしまった家財道具が積まれていました。

10月23日(水)時点で長野県全体での避難所に避難されている方はおよそ1000名いると聞いています。避難所で生活している方の多くは高齢者が多いのが現状ですが、中には子ども連れの方など家族で避難されている方もいらっしゃいます。

~被災地の方とお話をされて、どんな様子でしたか?

子どもを含め大勢の食欲が低下しているという印象を受けていました。また、1階が浸水して2階で生活をされている在宅避難者の方も結構多く、幾つかの学校では体育館など学校の施設が避難所になっているため、それらの学校は未だに休校を強いられていました。保護者などはいつ学校が再開するのか不安に思っている方も多いそう。

~台風上陸から3週が経ちますが、支援は行き届いているのでしょうか?

行政としては現時点での支援物資の受付は行っていないが、現状としては新品から中古の支援物資など様々な物資が届いており、さばき切れていないという印象。

Q  私たちにできる支援は?

支援物資は行政としても受け入れを行っていない状況なので、直接の要望がない限りは特に送らない方が良いと思います。特に中古の衣料品や支援物資などは受け取り側の対応をより複雑にするため、送らない方が良いです。

現時点で特に足りていないのは人手だと聞いています。浸水してしまった家や施設の泥のかきだしや避難所やボランティアセンターの運営補助などは円滑な復旧・復興を促すと思います。

Q  団体としても、引き続き支援に当たるんですよね?

ピースウィンズ・ジャパンでは現在、避難所および今後の支援に向けて行政と協力してニーズ調査を行っています。2018年の西日本豪雨の経験から、これからみなし仮設や仮設住宅の建設などが始まり、新しい生活をするにあたり様々なモノが必要となると予想されています。これらの被災地ニーズが発生した際に、必要なものやそれぞれのニーズに対して迅速に支援が可能になると思います。

~ピースウィンズ・ジャパンでは寄付金を募っています。ぜひウェブサイトにアクセスしてください。

https://peace-winds.org/