今朝は、いま実施中のクラウドファンディングについてご紹介いただきます。認定NPO法人 シェア(国際保健協力市民の会)から山本裕子さんをお迎えしました。

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Q  まず始めに、シェアの活動について教えてください。

医師・看護師・学生等が中心になり、1983年に結成された国際保健NGOです。私たちはすべての人が心身ともに健康に暮らせる社会を目指し、"いのちを守る人を育てる"保健医療支援活動を国内外でおこなっています。海外ではカンボジアと東ティモールで、国内では日本に住む外国人を対象に活動しています。

~具体的な取り組み内容は?

日本に住む外国人が保健医療サービスを安心して受けられるように、例えば、保健医療従事者が外国人患者にスムーズに対応できるよう電話相談で対応方法や情報を提供したり、医療通訳の育成・派遣したり、外国人への保健支援などをおこなっています。

Q  そのお取り組みの一環として、現在クラウドファンディングを実施されているんですよね?

わたしたちがFemale promoter (女性普及員)と呼んでいる、外国人の母子保健ボランティアを育成するため、「外国人のお母さんが安心して子どもを産めるような、格差のない社会にしたい!」を展開中。

~なぜこういったアクションをおこなおうと?

2016年の「親が外国人」の出生数は36,157人で、総出生数に占める割合は3.6%で27人に1人となっています。1987年の総出生数に占める割合(1.3%)と比較して約3倍に増えています。

が、日本人は、妊娠や出産の際に、例えば母子健康手帳をもらうことや乳幼児健診に行くことを当たり前のように思いますが、外国人は、このようなことがあることすら知らされていません。

~それはなぜ??

多くの外国人女性には「言葉の壁」によって母子保健情報が全く届いていないから、そして、人的サポートもほとんどないからです。産科での妊婦健診で、健診料の補助制度があることを誰も教えてくれない。母子の命に係わる重要な事さえ知らない(知らされていない)こともあり、社会的に母子ともに孤立しています。

(東京都内の外国人集住地域の保健センターですら、母親学級に外国人が来たことはないといいます。乳幼児健診が受けられていないケースは外国人が多いという状況も見えてきました。このように、十分な母子保健サービスを受けられずに子どもの健康を守れない状況が生じています。)

Q  クラウドファンディングで募った資金はどのように使われるんでしょう?

Female promoter(女性普及員)の育成、そしてFemale promoterと共に行なう外国人妊婦宅の訪問活動。これまでの2年間の活動でコミュニティのお母さんと子どもたちが抱える課題を目の当たりにしてきました。定期的なミーティングや勉強会開催で知識をさらに深め、大切なことをお母さんたちに伝えていきたいと思っています。

~お話いただいた「外国人のお母さんが安心して子どもを産めるような、格差のない社会にしたい!」より詳しい情報は、WEBサイトをご覧ください。クラウドファンディングは22日いっぱいの受付ぜひご覧ください。

https://share.or.jp/index.html

https://camp-fire.jp/projects/view/189044