今朝は、「認定NPO法人D×P」の理事長、今井紀明さんをお迎えしました。

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Q  まずは、団体の活動について、教えてください。

D×Pは、通信・定時制高校の高校生に「つながる場」と卒業後の「いきるシゴト」を共につくる団体です。ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会を目指し活動しています。

Q  団体が支援しているのは、どういった年齢層の皆さん?

通信・定時制高校の高校生を中心にサポートしています。不登校経験や経済的困難などの様々な生きづらさと、そして可能性の両方を持った10代が集まっています。

D×Pでは事業の一環で、通信・定時制高校での独自授業プログラム「クレッシェンド」を展開している。ここは、高校生が大人とつながる場を教室の中に創造。

Q  「クレッシェンド」どのような授業?

高校生が人とつながる場を教室のなかにつくり、一人ひとりに寄り添いながら関係性を築いていきます。ボランティア「コンポーザー」と高校生との対話を軸にしたプログラムです。高校生が「このオトナになら自分のことを話してもいいかな」と思えるような、オトナと高校生の関係づくりを目指しています。

クレッシェンドは1~3ヶ月、およそ全4回からなる高校で単位認定されたプログラム。「ひとまとまり」でなく「一人ひとり」と向き合う、否定せずに、関わる、様々な年齢やバックグラウンドの人から学ぶ、この姿勢を大切にしながらひとりひとりの高校生と関わります。

Q  具体的に、どのように進行されるのでしょうか?

まずは自己紹介ワークを通じて高校生が「次回きてもいいかなあ」と思えるような場をつくります。そして2回目はコンポーザーが過去についての話を聞き対話する時間があります。大人から自分の経験談を話すことで、生徒との関係性をつくるきっかけにもなります。そして自分史といって、模造紙に時系列順に自分の経験を話していきます。高校生と大人のこれまでの経験やこれからについて考えを共有できる場をつくります。そして最後に、自分のこれからのことを考え「ユメ」をクレヨンで描いたり、自分の言葉で話していきます。

Q  そもそも今井さんは、どういったキッカケで高校生支援を?

偶然、通信制高校の先生から通信制高校の生徒が抱える課題を知った。

~その「課題」とは?

通信制高校と定時制高校には、不登校経験・経済的困難、発達障害など、さまざまな「しんどさ」を抱えて生きる高校生が集まってきています。しかし、通信制高校の卒業生のおよそ4割、定時制高校の卒業生の3割ほどが、進学も就職もしないまま卒業しています。次の所属先が決まらないまま社会に放り出されているのです。

Q  その若者が「孤立」しないように活動/支援を続けている?

独自授業プログラム「クレッシェンド」のほか、学校や地域のなかに居心地のよい場をつくる「いごこちかふぇ」や、学校とオンラインにある進路相談室「ライブラボ」の運営をおこなっている。2019年度はこれに加えて若者が安心して毎日を暮らすことができる住環境やコミュニティをつくっていけないかと考えています。

Q  皆さんからは、どんな声が届いていますか?

友達の作り方について尋ねたら、「変に気構えず出会うべき人とは必ず出会うから大丈夫だよ」と優しい言葉をかけてくださって、心が軽くなった。たった一言で、心が救われた。

~より詳しい情報は、WEBサイトをご覧ください。

特に学校関係者の皆さん、ぜひチェックをお願いします。

https://www.dreampossibility.com/