今朝は、一般社団法人キャンサーペアレンツから、小田村美歌さんにお越しいただきました。

Q  まずは、小田村さんが所属されている「キャンサーペアレンツ」について、どのような団体なのかご説明いただけますか?

こどもをもつがん患者が同じ境遇の方とつながることのできる、インターネットを中心としたコミュニティサービスを運営。現在、2500名を超えるお父さん、お母さんたちと繋がっている。また、がんに関わるイベントの企画運営、情報提供、商品開発などもおこなっている。

Q   そして、昨年末、本が出版されました。タイトルは『ママのバレッタ』。どのような本なのでしょうか?

「ママががんになった」 ----大好きなバレッタもつかえない。抗がん剤で脱毛した母とのやりとりを、ユーモアを交えながら娘の目線で描く物語。

キャンサーペアレンツ会員の「がんサバイバーである親の気持ちを子供に伝えたい、がん患者と家族の支えがほしい」という、自分たちが抱えるニーズにより発足した絵本プロジェクトが制作した絵本。「子供をもつがん患者だからこそつくれる絵本がある」と制作に取り掛かかり、完成した。

Q  制作に至るまでに、どのような経緯が?

毎年、新たにがんと診断される人のうち18歳未満の子どもがいる患者数は5万人を超える。闘病のなか、子どもに自身の病について、精神面に影響を与えないか、どこまで説明してよいのか、どのように説明するべきなのか、、、悩む親御さんは多い。だからこそ、がんについて話すキッカケを作ろうと思い、作成に至った。

Q 画のタッチが柔らかく、内容にもユーモアが盛り込まれていますが、どんな工夫をしましたか?

がんについて書かれた書籍は数多くあるが、子どもと、そして子どもが読むには内容が重すぎる。親の不安は子どもに伝わる。だからこそユーモアを交え、描く必要があった。

Q  小田村さんがこの一冊に込めた想い、最後に教えてください。

キャンサーペアレンツの会員である、「こどもをもつがん患者」が自らで立ち上げて、ストーリーを考え、絵を描き、出版社に売り込み、助成金申請をし、収支を計算しながらやってきました。途中、旅立つメンバーもいる中で、なんとか「ママのバレッタ」を出版することができた。ぜひ手にとって、家族でがんについて考えてほしい。

~キャンサーペアレンツの活動、紹介いただいた【ママのバレッタ】について、より詳しくはウェブサイトをぜひチェックしてください。

https://cancer-parents.org/