「少子高齢化、世界中で続く」(日本経済新聞)

先進国で人口成長が鈍っています。日本ではすでに人口減少が進んでいますが、アメリカでも少子高齢化が続くなか、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、2020年の出生数はおよそ40年ぶりの低水準となりました。人口は労働力や様々な市場規模に直結するだけ。すでに人口減少が始まっている日本は深刻だ。日本は1960年代、生産年齢人口は平均1.8%増で、実質成長率は年度ベースの単純平均で10%程度と高かった。しかし1990年代後半から生産年齢人口は減少局面に入り、2000年代以降マイナス幅を広げた。

危機感を抱くドイツなどは移民受け入れに活路を見いだそうとしたが、移民への不満が極右勢力の台頭につながるなど、難しい問題を抱えており、抜本的な打開策は見いだせていない。

米疾病対策センター(CDC)が5日発表した暫定値によると、20年の米国の出生数は360万5201人で前年比4%減だった。減少は6年連続で1979年以来の低水準だ。1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は1.64と過去最低を更新した。トランプ前政権下で合法移民の流入も抑制したことも響いた。先進国で例外的だった米国の人口成長は曲がり角を迎えつつある。