「増えるアプリ内にたまるお金」

スマートフォン決済のためアプリにお金をチャージした後、使った残りや使わずに貯まったままのお金はありませんか。「預金」との境界線があいまいになりつつあることに銀行業界は危機感を感じています。

銀行の三大業務は「預金」「貸し出し」「為替(送金)」ですが、「貸し出し」や「送金」では、IT系の新しい業態フィンテックによって、徐々に侵食されつつあります。そこに「預金」についてもスマホの中に入り込むことになり、銀行口座を通さずに、給与を直接スマホアプリに振り込む「デジタル給与払い」が解禁されるようになると、ますますその境界線が薄れることになりそうです。

銀行や信用金庫などは「預金者を守るため」、免許制で最低資本金や自己資本比率、手がけられる業務範囲などが厳しく制限されていますが、資金移動業者と呼ばれる新しい業態では、登録制で会社が破綻しても、貯まったお金が確実に返還される保証はありません。