今週は経済評論家の加谷珪一さんに、近年ポピュラーになった鉄道会社の新しいサービスについてその取り組みについて解説していただきます。

J.K. リモート勤務で通勤客が減った鉄道会社は大変ですよね。

加谷: 各社では、少しでも利用客を囲い込もうと、新しい取り組みを行っていますが、そのひとつが定額利用(サブスクリプション)のサービスです。鉄道と言えば、定期券は典型的なサブスクですが、今回は乗車だけにとどまらないところがポイントです。

JK:それはどういうことでしょうか?

加谷: 例えば、JR東日本では通勤定期券利用者を対象としたトライアル実施を7月6日より開始しており、定額制でコーヒー、駅そばトッピング、シェアオフィス利用のサービスを楽しめます。小田急電鉄では、線のターミナル駅の店舗を中心に初回54店舗で買い物ができる定額制チケット(月額9500円)を出しました。

J.K. 他にもポイント還元などはありますか?

加谷: JR東日本では、同じ金額の乗車区間をSuicaで1ヶ月10回乗ると、ポイントが貯まるサービスをスタートしていますし、東京メトロでも、時間帯によってポイントがプラスされるサービスをはじめています。鉄道会社は今後、人口減少という問題にも直面しますから、こうした取り組みが増えてくるのではないでしょうか。