藤代: ビットコインなどの仮想通貨、暗号資産の存在感についてです。

J.K. ビットコインの値上がりがすごいようですね

藤代: たった半年で6倍くらいになっています。ここ数日は下落していますが、3~4年スパンでみると、右肩上がりに上昇していますので、ビットコインの価値を信じる人が増えているのは事実です。実際この1年くらいで、大手の機関投資家がビットコインの保有を決定する動きが相次いでいます。数年までの言われていたギャンブル的な色彩は徐々に薄れつつあります。

J.K. 将来、現金のようになると期待する人が増えている、ということですね?

藤代: まだごく限られたサービス(企業)でしかビットコインは使えませんが、世界共通の尺度を持つ資産としての期待は、潜在的に高まっていると思います。これまでそうした役割は「金」が担っていましたが、最近はドルが紙っぺらになってしまった時の備えとして、「金」よりも「ビットコイン」を選択するという動きもあるようです。

J.K. 将来に備えるという意味合いもあるんですね?

藤代: 日本にいると通貨価値が暴落するというのは、ほとんど実感がわかないと思いますが、海外では意外とあります。つい先日、トルコのリラは1日で15%下落しました。中央銀行と政治が上手く機能しなかったことが背景で、似たような暴落は3年前にも起きています。トルコに限らず、通貨価値が安定しない国に住んでいる、あるいはそうした国と取引していると、おカネが紙っぺらになってしまう恐怖は、意外と大きいと思います。数年前までビットコインの信用力はほとんどありませんでしたが、最近はむしろビットコインの方が安全だと指摘する声も一部にありますので、暗号資産、仮想通貨がどういったものであるか、少し調べてみると面白いかもしれません。