Snowflake / Sia

シーアのクリスマス・アルバム「Everyday Is Christmas」。

何がすごいって、全曲クリスマス・ソングを書き下ろしということ。クリスマス・アルバムって、スタンダードのカバーにオリジナル1、2曲を加えて出すことがほとんどなのに!

昨年、R・ケリーが出したクリスマス・アルバム「12 Nights Of Christmas」も全曲オリジナルなんだけれど、クリスマス的ムーディーなバラードを書き下ろしたので、純粋なクリスマス・アルバムではない。

しかも、シーアの「Chandelier」やアデルの「Hello」を手がけ、「世界で一番忙しいプロデューサー」と言われる、グレッグ・カースティンとガッツリ組んで作りました。シーアは「一緒に作ってー!」と、かなりお願いしたのだと思います。

これは僕・亀田の推測ですが、リアーナ、ビヨンセ、ブリトニー、マルーン5、ケイティ・ペリーなど、シーアがこれまでにいろんな人へ曲を書く中で、このクリスマス・アルバムの構想や曲のアイデアを考えたのでは?

一方J-POPでは、「クリスマス・ソング」というカテゴリーから「ウィンター・ソング」へと、長めシフトを取る傾向です。12月25日で賞味期限が切れて、ハイさよなら……となる曲ではなく、冬景色などの要素を混ぜつつ、もっと長い間聴いてもらって長く売ってやろう、みたいな。

そこへいくと、シーアはクリスマス限定で潔く出してきた感じ。「Snowflake」というクリスマスっぽいことをイメージさせつつも、彼女の主張も入っている。歌と声はどこから聴いてもシーア・サウンド。素晴らしい!

亀田誠治

1964年生まれ、音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに椎名林檎、平井堅、スピッツ、GLAY、いきものがかり、JUJU、エレファントカシマシ、大原櫻子、GLIM SPANKY、山本彩、D-LITE、東京スカパラダイスオーケストラ、EXILE TAKAHIROなど数多くのプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成し、2012年閏日に解散。2007年第49回、2015年第57回の日本レコード大賞では編曲賞を受賞。近年は自身が校長となり、J-POPの魅力をその構造とともに解説する音楽教養番組『亀田音楽専門学校(NHK Eテレ)』シリーズも大きな反響を呼んだ。
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